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さらに、必要な部分しか再生していない。
しかし、水にとっては最高とも言える武器がある。
「命令ですっ、ナイトボアまぁくつー!
あなたの武装で水槍及び敵を粉砕して下さいッ!」
一回り小さいピンクの塗装を施されたナイトボア。
撃つ、放つ、撃滅せんと。
「おいおいおいおい、ナノマシンを使って操作ができるってあれだろ? こんなことしても無駄だぞ、ヒッヒ。俺様が二方面に向かって攻撃できないと睨んだのだろう。それとも、水の分子を減らそうという手か? 酸素プラズマだもんな、それ。ヒッヒッ。元素を無限に出しているらしいんだろう? その場しのぎの手でしかないのだろう? ヒッヒッヒヒヒ」
(心を読める能力がある? 適当にかまをかけている? いや違うかも。ただ、入念な予習をしただけ? それをさせた存在もいるぅ? この世界の学習をしたか、そういう魔法能力者がいるのかなぁ?)
【モナ、ここも読まれている可能性はありそうか?】
(あはは、ロレンツォさんも読心術使ってるみたいぃ)
【可能性はあるけど、仄めかしてくれれば大丈夫そうです】
【よく聞け、作戦はこうだ。……仄めかさないからな】
さて、ナイトボアを具現化し、操作した理由。それはメリットが三つあるから。モナとナイトボアの二方面戦闘が可能。モナ単体の移動スピードが格段にアップ。当然、立体的な戦いも採用できる。
「よく見るんだよー、第四帝国でも。政敵とかがさ、こういうずる賢いっつーか、厄介つーか、こまっちゃくれた戦術使うやつ。しかも綺麗に一八〇度から二二〇度くらいの角度、一番やりにくい位置で挟んでくるんだよぉ。クヒヒヒヒ」
事実、ロレンツォの指示でサイドアタックにしていた。
「ヒッヒッヒヒヒ、くだらねえ。俺は騙されねーぜ?」
「騙されるとか騙されないとかぁ、そういう問題ではありません! 挟まれて恐怖を感じているはずですっ!」
「ヒヒヒヒヒヒ、言ってくれるね、お嬢ちゃん。しかし、なぜそう思うね? 俺はビビってねぇぞ?」
「説明口調になった悪役は死ぬものだから、かなぁ。それと、そうやって確認して、時間稼いで、槍の本数増やす姑息さから、かもぉ」
「…………」
「あれ、もしかして図星ぃ? ってか図星以外考えられないしぃ~♪」
「……クっ、…クソ生意気のビチグソ野郎がァァァああああ!!」
モナは思わず吹き出した。リアクションが想像通りすぎる。
「ぬゎにがッ!! オカシイィィィィイイイイ!!」




