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さて、E-DENは各帝国がいき過ぎた戦争、――核・細菌兵器・毒ガス・コンピュータウィルス・大規模ナノマシン兵器・プラズマ兵器――それらを査察・査問、捕縛・確保、時には強引に調停するために創立された帝国間連盟議定書で定められた組織である。これは戦争を戦争たらしめるための措置。どこか一つだけが強国にならないように、抜け駆けせずに安定した戦争が引き起こせるように。少数精鋭で、ある程度の戦力と電子戦機、各種防衛武器を持つことが可能。単なる自衛集団との違いは殺傷兵器も使用できる点。 しかしながら、今回の作戦は難航が予想されている。そのせいだろう、ロレンツォはいつもより長く感じられる廊下を歩いていく。ナフトとモナとは真反対に位置する廊下で。その空気はすでに緊張を帯びていた。
緊張を崩せるかどうかは不明であるものの。
「非常に……、非常に信憑性の薄い話かもしれないですが」
ボソッと秘書の一人が言う。




