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だが――。大統領補佐官にウィンクからの暴言。始末書が二〇〇枚。ワインでプールを作り、その領収書をE-DENへ。始末書は一八〇枚。市街戦で、街中の音声機器をジャックしBGMに使用。始末書が二桁で済んだ。わがまま……、自分勝手……、傍若無人。などなど、確たるわがままな実績も誇る。しかも、信号機などを、渋滞時に色変えしたものはこれには含まれていない。これでは頭を抱えるのはいつも上層部。
新しい上司はどう出る? 接近してくるは小さな機影。スクリュー音は、深海のように静か。それもそのはず。ネフィリムから放たれた電離気体がロレンツォを乗せた小型艇を包むと、綺麗にネフィリムに収まるようになっている。まるで、卵に収まったままのスクランブルエッグのようにスッと収まる仕組み。電離したプラズマがネフィリムから発せられては小型艇を引き寄せる仕掛け。ネフィリム後部にドッキングすると、スーッとスーツの似合う長い足を伸ばし、ネフィリムにコツリと一歩踏み出す、男女のグループ。司令室まで個人秘書を3名もつけて「コツ・コツ」と靴の音を立てて歩く。力んで歩いてしまうのは、ロレンツォが悩んでいる時の癖。どうにも力が外へと向かってしまうらしい。




