27
「おお、さすがナフトちゃん! 補助電源切っておくの忘れちゃった~、位置も隠してあるみたいだったし、てへっ」
「仕方ない――が、この方が私たちらしい。敵の位置を頼む、粒子が一番活発なところだ。施設内のカメラに干渉してみて。何体いそう?」
「研究所内部八体。うわぁ、最新式の「迅雷八二六型」だよぉ。あとは武装兵士が、んーっとこれは撤退しつつあるね、今。内部の迅雷だけでも倒せればそれでオッケーみたいよぉ」
「オーケー? じゃあアレはなんだ?」
「うそっ、光学迷彩でもしてたの? 粒子が探知できない!? 熱源センサーで視てみる!」
低くて低音の機械音と共に、モナのセンサーが切り替わる。
「ゲキヤバっ! 空対地汎用攻撃ハイブリッドアンドロイドの『ナイトボアmk一二-〇一』」だ! まだ生産ライセンスは第三帝国から動いてないはずなのに」
【こちらロレンツォ。ナフト、モナへ。どうやら極秘裏の動きがあったようだ。ブリーフィングの時に伝えられなくてすまない。何か、キナ臭いな。十分に用心してくれ】
ロレンツォが割り込んだ。予定外のことだったからだ。
「……その言い方、強いのか?」
そんなロレンツォへの言葉をかき消すように、ナイトボアは酸素プラズマ弾を射出。酸素プラズマを使える兵器はそうそう存在しない。――世代的に優れていることがわかる。といっても、彼女らからすれば、子供の水鉄砲を避けるよりも簡単なことなのだろう。モナは熱源センサーを使って、ナフトは人間を超えた反射神経で、ナイトボアが発射した酸素プラズマを避ける。飛んだ軌道、その残滓が光線のように走る。
「世界初の第12世代型の対地攻撃戦闘アンドロイド、高機動性とステルス性が売り。アンドロイドはいいなぁ、ナノマシン搭載型より進歩が早くてぇ」
「そっちかよ。有人無人どっち?」
「待って、今データ全部送るからぁ〜」
「有人なら隙が出る。無人ならアルゴリズムさえ分かれば……詰められる!」
その間も、ナイトボアからは酸素プラズマ弾が射出されている。二人の反射神経ならば避けるに難しくはない。が、破壊力は地面がえぐれるほど。草木、雪、石なども完全に粉砕している。モナから来たデータでは、無人兵器で生体と機械のハイブリッドのアンドロイドらしい。まだ、世界で一つしかない酸素プラズマを持った半生体汎用攻撃兵器のようだ。
「ナフトちゃん、この酸素プラズマ弾、大気中の酸素から集めているみたいよ。だから残弾無限ってスペックノートに書いてあるよー! ハイハーイ、モナちゃんも一緒でーっす」
「なら!」
ナフトは気合を込める。
「なら?」




