表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

16/111

16

天然ボケも一名。

「委員にも何名かいたよ。伊達にE-DENをやってはいないようだな。これで正式に君たちに任せることができる。ここで終わることは無いだろうと、カブラギも言ってたからな」

 委員長はメガネをクイと上げた。照れ隠しのためかもしれない。

 何せ、ついさっきまで二人を良く思っていなかったのだ。

「もう一点気にならない点があるんだよねぇ~。……モナ、そう思わない?」

 あごでロレンツォを指す。

「ああ、ちょっとピピっと思っちゃうところあるかもぉ〜」

 モナも同調したようだ。心理()()局地(ベー)()の口火を切ったのは、ナフト。すでに、戦が始まっていた

「ローレンス! なんで上から物を言うんだ!?  あんたはここで指揮を執る、私たちは現場で戦う。 その間には有機的で立体的な関係構築が必要、でしょ? こんな上官を置いているのは第(N)一(I)帝国(C)くらいなもんだって!?」

機械(きかい)民主(みんしゅ)主義(しゅぎ)直列(ちょくれつ)(のう)政治(せいじ)()……か。つまりは超合理主義を、ここにも採用させようというわけだな。 これならシャードルニューのワインでも用意した方が安上がりか……」

 彼の真面目な一面が出てしまった。

「おいおい、ルーレットさん、そこじゃあないって」

 ナフトが制して。

「ではどういうことだ?」

 不思議な様子でロレンツォは尋ねた。

「あのさ、もっと仲良くしようってことだよっ。私たちだって好きで態度悪くしてるわけじゃない。私たちなりの必要最低限のことをしてきただけなんだよ。必要なことをするのみなんだっ」

 明るい性格の美女の顔がそこにあった。誰もが安心してしまう妖艶さがそこにあった。

「わーい! 仲良しって大好きぃ~!!」

 モナもはしゃいでいる。ネフィリム司令室の中央の画面はハートマークでいっぱいになっている。喜びのあまりに干渉してしまったようだ。

「分かった?」

 ナフトの言葉に、ああとロレンツォは頷いた。

「ならよかったよ」

「よろしく……お願いしたぞ、ナフト、モナ」

 ようやく委員長としての顔に戻る。

 そのロレンツォの言葉が終わるや否や、ナフトは踵を返した。

「モナ、タメ口を聞けるようになった。そろそろ行こうか。後20分で搭乗しよう」

(タメ口??)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ