表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

106/111

106

〈何時の間になどは思わなくて平気なのか?〉

(んん~? 何でそう思ったの?)

〈完全に観えていなかったではないか。閲覧者にもかかわらず〉

(あぁ~、なら成功。やっぱヴォルグさんって、深層心理は読めないみたいですねぇ。あとは、複数の思考をしている場合かな?モナちゃんは普通の思考に加えて、『陽電子頭脳』があるんですぅ。それに加えて、ナノマシンを脳内に入れ込んでの複数思考。初めてで混乱するでしょぉ~?)

〈まぁ、看ようと思ってないからな〉

(ああ、看破できているから?それはねぇ、看破できるって思い込んでいるだけぇ。そう言ってぇ~、ナフトちゃんに負けた奴は山ほどいるよ~ん)

 モナは各種センサーを展開する。ナノマシンと共に。そしてジークムント・エフェクトが即時展開できるように。最悪の場合に備えて。目で聞き、耳で感じた戦いの意味合い。モナは体幹を鋭敏にして、その全てを捉えていた。(私って、オールマイティ過ぎぃ。だって、相手の能力と同じようなこと、毎回できちゃうんですもんっ!)

〈もうしばらくで、相方さんの死体が出来上がるぞ。そんな呑気でいいのかな? 何ならいつでも加勢して問題ない〉

(ナフトちゃんが負ける時って、この世の終わりっぽいからぁ。だって、総合戦力で、ヴァイス・クラインを超える存在って……)

〈この大剣使いがか?〉

(もっちろぉ~ん。世間的な評価を超えた頭脳がそう結論付けています)

 場所は荒野。もはや枯れ木も山場もない。ただだた。無味乾燥な地平と埃が。地と大気にあるのみの空間。

「何? なんか考え事? それともそろそろ追いつかれるって思ってる?」

 ナフトは聞いた。

「何の話をしているんだ? どうせモナと、でしょう?」

〈何を言おうが、お前が圧倒的に不利な状況には変わりがない〉

 返す言葉(カタナ)で。

「徐々に私の反応速度が上がってるの? 気がついていた? ついでに、持っているカード全部出した方がいいよ」

「それは貴様に対して言いたい事、だな」

 なおも落ち着いた風態(ふうてい)で答える。こんなに涼しい動きをする奴には一発かましてやりたい。刹那、仕掛けるはナフト。電磁(カタ)射出(パル)()モードの武器を持っている。グングニルは外刃になっているので。このモードのまま、近接戦闘で攻撃できなくもない。が、射出ポッドを開くには、音叉のように間のある大剣の隙間を、さらに開かなくてはならない。相手と水平に走り続ける。水平。ヴォルグも隙を探している。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ