じゃんけんしました<聖歴2366年>
ぼくたちの おたんじょうびを まえにして
じいじが ぼくたちの せいちょうを
きろくする と いいました
じいじに そのひ そのひの ようすを
こたえてあげるのは だれにするのか
じゃんけんで きめました
まけたのは ぼくでした
・・・それで・・これいこうは
じいじのきろくちょうから ものがたりは
つづられる そうです
本日より王子王女達の成長を記録していこうと思います。
私は、サフラの宰相を祖父に持つ
セイン=シルホードです。
ただ今16歳・・・本日よりのお世話役にして
新米書記官です。
とても光栄です。
宰相にお呼び出されになり殿下達は
大きな瞳をこちらに向けてお話をお聞きになっていました。
「・・・ということで、今日からこのセインがお世話
させて頂きます。」
「「「「・・・あ~い!」」」」
「記録もとらせて下さいね?」
「「「「・・・あ~い!!!!」」」」
殿下達はどうやら宰相が記録すると
思われたらしい
どなたが宰相の相手をされるか
じゃいけんを始められた。
神の御子とも見まがうような
溢れんばかりの魔力をお持ちの殿下達も
今はまだなんとも無邪気でいらっしゃる。
宰相の話とじゃいけんの後
私は、外へと遊びに行く殿下達に
「おそと いこ!」
と誘われた。
そして手を引いてくださったのは
じゃいけんでお負けになった
・・・・ウンディ・リュース王子だった。
サラム・カルス王子とシルフ・ルミエラ王女は
縺れ合うように先に外に出て行かれた。
ノウム・フィル王女は
ウンディ・リュース王子と私の後ろを
付いて来られた。
良く似ておられるごきょうだいも
それぞれやはり性格が
違っておられるようだ。
しかし、髪型で判断しないと
すぐにはどなたなのか判断が付きがたい・・・。