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王宮ちっちゃな物語  作者: のえる
34/47

パートナーになって・・<14歳 聖歴2377年>

「ノウムちゃん」


そっとウンディは、ノウムの髪を撫ぜた。




「ウッちゃん」


ウンディと同じ緑の瞳を見上げてノウムは、


大好きな兄弟であるウンディを見る。




「ノウムちゃんは、僕が王様になったら巫子王になってくれますか?」


何処か真剣なウンディの瞳にノウムは、


まるでプロポーズでもされたように頬を赤らめた。




いや




巫子王国サフラ国において、


初代の王と、巫子王になった姉弟にして、夫婦であった


カルー女王とシルク巫子王にちなみ、


国王と巫子王は、形式的な夫婦とされている。


ノウムにとっては、プロポーズされたと同じだった。




「やっぱり駄目ですか?」


顔を赤らめたまま何も言わないノウムに


ウンディは、少し落ち込んだ表情になって、


上目遣いでノウムの顔を窺う。




「・・・でも・・・だって・・・


でもでも・・・・あの・・・ウッちゃん、


駄目じゃ・・ない・・。」


その(ノウムにとっては)


悩殺の表情に、あたふたしたあと


おずおずとノウムがそう言ったのに




「よかった~僕、やっぱり僕のパートナーは、


ノウムちゃんで無いとって思ったのです。」


ニパッと可愛い顔で


(でも、殆どそっくりの顔)


安心したように


ウンディが、そう返したのでノウムは・・・・・・




「!!!ああああ!!ノウムちゃん!」






泡吹いて倒れた。












「ノウムは、ウンディが


大好きで恋してるんだから、


あんまり刺激が強いこと言ったら駄目よ」


遠くでシルフの声が聞こえる。




(私、倒れたのね)


覚醒しつつある意識でぼんやりノウムは


そう思い出した。






「そう、いっそのこと


結婚しちゃいたい


とノウムは思ってるんだからウンディは、


不用意なこと言ったら駄目だよ~」




(恥ずかしい・・・・)


次に聞こえたサラムの声に、ノウムは、


穴があったら入りたい気持ちになった。










「・・・・・恋・・とか、結婚とか・・・


凄い事言ってますが・・


ノウムちゃんは、そんなこと思ってませんよ」


いちいち茶化すのは止めて下さい。




シルフとサラムの言葉の後に続いた


ウンディの声に、ノウムは凍りついた。




(ウッちゃんは、迷惑なんだ・・)


ノウムは、絶対に目が開けられなくなってしまった。


涙が出そうで、でも、必死で止めていた。
















「ノウムちゃんは、純粋に僕を慕ってくれているだけです。


僕の方こそ、頼ってくれるノウムちゃんが嬉しくて、


可愛くて・・・・・・他の誰かにあげたくないな


とか・・思っていて・・・好きなのは僕の方なのですよ」










ちょ・・・ちょっと待って!!










ノウムは、驚きで目を開いた・・・・・。



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