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王宮ちっちゃな物語  作者: のえる
32/47

将来の夢<将来の夢 8歳 聖歴2371年>



「「じゃんけんポン」」




ウンディ様が勉強の時間の合間に休憩する為部屋に向かわれていた時に


王宮の4つ子の王子、王女達の遊び部屋から


そんな声が聞こえてきたそうです。






「どうかなさいましたか?


ウンディ殿下」


後ろからウンディ様に付いて来ていた侍従の一人がそう申しますと


ウンディ様が、




「何か声が聞こえたです。


見てみます」


と仰って遊び部屋を覗こうとするのを


安全面からお止めして、侍従が見ました所、


なんと


ウンディ様と同じ4つ子のごきょうだいである


サラム様とシルフ様がなにやら真剣にじゃんけんをされていたそうで、


ウンディ様は、訳の分からないのと驚いたので


ほんの少しポカンとお口を開けられましたが


すぐにお二人に尋ねられました。




「サー<サラム>ちゃん、シー<シルフ>ちゃん


何やってるですか?」


「「じゃいけん」」


ウンディ様を振り向きもせずにお声を合わせてサラム様とシルフ様は


そう言うとじゃいけんを続けられましたが


よっぽど気が合うのか何なのか


アイコが果てしなく続いているようで勝負がつきません。




「・・・・じゃいけんしているのは何故?」


ウンディ様の頭にクエスチョンマークが飛び交います。




「「どっちが王様になるか決めているの」」


「え?」


「「だって、王様になったら一番偉いから


何でも思うとおりに出来るの」」


答えも二人ぴったり同じに答えて何回目か分からない


アイコをしている二人にウンディ様は


目をパチパチさせて




「じゃいけんで王様になるのがどっちか


きめてるですか?」


真面目なウンディ様はクラクラっとしたらしいです。






「・・・・王様になったら・・・ゆっくり休めなくなるし、


家族とか・・・僕達きょうだいやセイやお母様に


なかなか会えなくなるし


およばれの晩餐とかで食べたくないディナーを食べなければならなくなるし


なにより、お母様と一緒にディナー食べる事が減るし


舞踏会とかでどんなにしんどくてもダンスしなければならなくて


お母様じゃない見ず知らずの人と踊らなければならないし


その他色々ですよ?」




「ふ~ん大変だね」


「うんうん、大変だけど頑張ってねウーちゃん」


何時の間にやらじゃいけんをやめて


サラム様とシルフ様は頷いて


ポンッとウンディ様の肩を叩かれたらしいです。




「え?」


「「ウーちゃんだったら出来るって信じてる」」


戸惑うウンディ様ににっこりと微笑みかけると


じゃあ!


とサラム様とシルフ様は、立ち去ってしまわれたようです。






後に残されたウンディ様がしばらく呆然とした後、


「・・・・・サー(サラム)ちゃん、シー(シルフ)ちゃん、


そう言えば、勉強の時間逃げていた?・・・


それで、今また逃げた?」


勉強の時間にウンディ様と4つ子の最後のメンバーのノウム様


だけ勉強をして、サラム様とシルフ様はどこに言ったのだろうかと


お話をしていた事を思い出されたが


もう遅かったということのようです。




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