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王宮ちっちゃな物語  作者: のえる
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あんまり虐めたらぐれちゃいましゅ・・・・!<聖歴2366年>

あんまり虐めたらぐれちゃいましゅ・・・・!

(ちっちゃい王宮物語16)

present by noel









「・・・・こ・・・こわいのでしゅぅ!!」

私の腕の中で震えるウンディ様と

ウンディ様に抱えられたノウム様に


この魔法結界で何重にも守られたサフラの王宮で

いったい何に怯えていらっしゃるのだろうと不思議に思う。


「赤い霧・・・赤い霧が襲ってくるのでしゅ!!

お父様が!お父様がぁ!!

「ウンディ様・・・?」

自分の部屋で上に持ってゆく書類を纏めていたのですが、

突然飛び込んで来られたウンディ様の怯えた様子と

抱えられたノウム様の訳が分からないながら

不安に思ってらっしゃる姿に私も不安に思う。


「大丈夫ですよ!?

ここは、結界で守られてるのです・・怖い本でもお読みに?」

「・・・・何やってるんだ・・・?」

ふと見ると見上げる瞳が一対増えていた。


「「「・・・・!!!!・・・・」」」

心底驚いてお二人を抱えたまま後ずさりしたのですが

良く見るとウンディ様達にとって義伯父上にあたる

可愛らしい

(と言ったら失礼にあたるかも知れませんが・・)

ルイド様でした。



詳しくは知りませんが私も9歳になっていたか

なってなかったかだったので少し覚えています。


王宮がそのころ崩壊し、とても地震とか多くて、

女王の代替わりも行われたということで・・・


確か、

深紅の魔王が出たそうでした。




その時に前女王のサラ様とご婚約者だったルイド様が

幼い姿で戻って来られたそうです。

今では10歳前後位の姿に戻られて

サラ様もルイド様も王宮をウロウロされておられます。


「お!・・・驚きましたのでしゅよ!!奴のお兄ちゃん

また出たのでしゅか!?」


「何してるんだ?」

ウンディ様の言葉に小首を傾げて再びルイド様が尋ねられる。


「・・・!!・・・赤い霧が!」

恐怖を思い出したのかウンディ様がそう仰ったと

同時に気のせいなのかウンディ様の周りが薄く赤く染まってきた様に見え

それが、みるみるうちに濃くなってくると突然ウンディ様が

引っ張られるように宙を浮いて・・・消えた・・。




「あ・・・連れ去られた・・・」


「・・・・・・・・・

・・・・・・・?

・・・・・・・・!!!!!ああ!ウンディ様!!」

ルイド様のその言葉を耳にしながら

しばらくあまりのことに呆けていたのですが


慌てて部屋を飛び出して誰かにこの緊急事態を報告すべく

残ったノウム様を抱え上げて走っていった。








「・・・・ぐ・・・ぐれるのでしゅぅ・・・」

まもなく発見されたウンディ様が

そう呟いた訳をウンディ様以外の誰も・・・

お母様であるルナ様と

何故かルイド様だけしか知りえなかったようです。

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