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罪の錠-ツミノジョウ-  作者: MIKENEKO
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0話「方向性」

ー命に単位があるならば、その単位は罪。その罪は重く、隠し通すことはできない。

人それぞれにこの罪は存在し、そしてこの罪は徐々に減りつつある。

私はこの罪を裁くことはできない。私もまたこの罪を犯したのだからー


目を閉じれば、見える。聞こえる。感じられる。この暖かさ。

目を開ければ、見える。聞こえる。感じられる。この冷たさ。

私は罪を犯し、監獄されていた者をもとの社会に戻す仕事をしている。決して簡単な仕事ではなく、むしろ毎日を苦しみながらこの仕事に努めている。

私は、一度人生で間違った方向へ向かってしまった人間の思考を一般的思考に戻そうとは思っていない。ただ一般的社会で生きて行ける思考を持たせようとしている。

罪を犯してしまった思考のみをその者から排除し、正統な心を持たせることはその者の持つ思考を否定することになり、それは間違っていることなのではないかと時々思う。

ただこれは社会に必要な仕事だと上は言う。私は、上の言葉をただ聞き従うだけだ。


今から私が話す数々の物語は、いくつもの罪を犯した者が自身の意見を持つ場面を描写したもので構成される。今日もまた、私は罪に錠をかける。




0話「方向性」



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