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リアルジャイ○ン発見?!

 婚約発表の結果からいいますと、何のミスもなくつつがなく式は執り行われました。えぇ、婚約発表はね。私はお父様と鷲ノ宮のお義父様がしゃべっているのを黙って聞いていただけだったし、こちら側に質問されても、私の婚約者様である鷲ノ宮誠一さんが全て優等生な答えを返していたので、ほぼ私は黙っていればよかった。唯一しゃべったことと言えば、 



   「誠一さんのような、全てにおいて秀でている方と縁を結ぶことが出来て、とても嬉しく思います。」



と、金持ちの嫌味たらしい女がいかにも言いそうなことをを言っただけだった。別に、このパーフェクトな男は、お金持ちの私がゲットして当然でしょ?と言いたかったわけではない。だって、誉める所がわからなかったんだもん。なんせ、今日が初対面なので。

 私の婚約が決まった、と教えられたのが今から二日前。そして、明日は婚約発表だからね、とお父様がなんか、切腹前の武将みたな、今生の別れか?みたいな顔をして言われたのが昨日。で、婚約が今日。無茶すぎるやろーーーー!!どうしてそうなっちゃったわけ?!もっとなんか、婚約決まりそうだけど、どう?とか、YOUイケメンの旦那候補がいるけど、早めにゲットしちゃいなYO!とかあるじゃない!??と混乱し続けて、今に至る。正直、相手の顔なんてよく見ていないし、昨日予習と称して相手の個人情報を叩き込まれたけど全く覚えていない。人はこれを、現実逃避といいます。





 そんなこんなで式が終わり、後は若いお二人で、なんて余計な気をきかせられてあっという間に日本庭園の鯉が泳いでいるいけすのほとりにいました。お父様は最後まで私と誠一さんが二人っきりになるのを阻止しようとしていたようだったけど、部下に簀巻きにされてあえなく退場となりました。



   「おい。」


 話すことなんて何もないし、どうしよかな~?と考えていると、先ほどとは打って変わり不機嫌が服を着ています!みたいな誠一さんがいました。あれぇ~?嫌な予感しかしない。


   「なんでしょう?誠一さん」

 

   「いつお前に俺様の名前を呼ぶことを許した?馴れ馴れしいんだよ。…これだから成り上がりの女は厭なんだ。」


   「申し訳ありません、鷲ノ宮様。あの、こ「いいか、俺様は婚約なんて、認めない。まして結婚する気なんてさらさらない。俺様の婚約者になれたからと言って、いい気になるなよ。お前は、名ばかりの婚約者だ。……それに、俺には好きなやつがいる。いいか、調子に乗って俺の女ヅラしでもしてみろ、お前の家がどうなるかわからないからな!」

 


 自分の言いたいことだけを言って、颯爽とその場を去って行きました。美男子なので、ただ急ぎ足で去っていくだけでも、キラキラしたオーラを振りまいている。あ、あっちの仲居さんがフェロモンにやられて倒れた。恐るべき16歳男子高校生である。随分ひどいことを一方的に言われたけど、それよりも、私はある一言が気になって気になって、仕方なかった。



   (お、お、俺様って!くくく……っ!!!俺様だって!俺様ってなに?!はははっ、ははっあは    はははっ、し、死ぬっ、腹がよじれて死ぬ、笑い死ぬ、その前に帯が苦しくて、酸欠で死ぬは    はははははっ、止めてよして死ぬ)

   (お前はジャイ○ンかっ!?)

   (ヒィ~、ヒヒヒヒヒっ、死ぬ笑い死ぬ)


 



 必死に大声をあげて笑いたいのを我慢して、涙を流しながら胸のなかで笑い転げている光景を見ていた人物に私は気がつかなかった。

 


   (随分ひどいこと言われたし、名前を気安く呼ぶな、って言われたし、あいつのあだ名はジャイ○ンを省略してジャイにしてやる!)

全然桜子の容姿が分からないかもですが、絶世の美少女です。

皆様のご想像にお任せします。



鷲ノ宮誠一

鷲ノ宮家の長男。好きなものは俺様。と片思いの相手。

        嫌いなものは女。

        趣味 仕事 生徒会

        イケメンの自覚があり、金と自分の容姿だけを見て群がってくる        女が嫌い。


桜子の通っている学校は、麗華女学院。

誠一の通っている学校は、藤峰学園。

麗華女学院と藤峰学園は姉妹校

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