前章
ー死にたいー
僕はそればかりを考えるようになった。
毎日毎日と変わることのない世界。そこは僕にとって息をすることすら苦しい、、、そんな世界。
苦しくて苦しくて反吐がでそうだ。
最初は大したことなかった。でもだんだん悪化して眠れない日が続いた。
やっと眠れたかと思うとすぐ悪夢にうなされ目を覚ましてしまう。
起きているときはずっと心の苦しみに感じながら いつ死のうか と考えてしまう。
薬で死ぬか?
首吊で死ぬか?
飛び降りで死ぬか?
手首を切って死ぬか?
そう考えはするものの 結局は死ねず また1日を終える。
僕は死ぬことすらできない臆病な人間なんだ。
嫌悪が積もり自分のことがまた嫌いになる。
昔はこんな人間じゃなかった。
楽しいことを楽しく感じられた。
おかしいときは心から笑えた。
悲しいときは心から泣けた。
私の中の世界の全てが平和だった。
いつからだろうか。誰も信じられず、ただ他人の目を気にして生きていくようになったのは。
そんなことを考えながら僕はカッターナイフを手に取った。
死ねないことはわかってる いや、もはや死ぬ気なんてないのかもしれない。
生きていることを確認する手段の1つになっているのかもしれない。
ゆっくり、ゆっくり 刃物で手首を切りつける。
一瞬痛みを感じるが、もうその痛みも慣れてしまったので大した苦痛ではない。
そして刃物で刺して手首からポタリ、ポタリと血が落ちる。
赤くてこんな汚い人間から出たとは思えないほど美しい色をしている。
「はあ、、、今日も死ねなかった」
僕はぼそりとつぶやいた。
死ぬ気もない癖に。




