女子大生と自転車。僕はストーカー
公道でストーカーが合法になったのを機会に僕は意気揚々と公園へやってきた。
公園の真ん中が芝生になっており、その外周三キロほどがサイクリングコースとして開放されている場所だ。
「今日は快晴で最高のストーカー日和だな」
この場所は紅葉のシーズンになると赤と黄色の美しいコントラストが楽しめるということで、人気のスポットになっている。そのため、休日には女子大学生や女子高生の姿も少なくない。
目の前には、僕と同じ大学に通っている女子大生が自転車に乗っている。
動きやすそうな緑のシャツに、黒白のチェックのミニスカート。膝裏から伸びる白い太ももには黒いほくろが付いていた。
風でも吹けばめくれてしまいそうなスカートに僕は釘付けになった。
さっそく自転車に乗り込みペダルを踏みこむ。
目の前の女子大生は黒色のクルーソックスに青のスニーカーを履いて自転車を漕いでいる。
視線を下に動かせば、体重に押し潰された彼女の臀部が視界に広がった。割れ目までもが確認できる距離に、僕の鼓動が連打を始める。
「はぁ……はぁ……」
下着の線がスカート越しに見え、思わず息が荒くなってしまう。
興奮を誤魔化すために深呼吸をすると、風に揺れる黒い長髪から香るクヌギの匂いが僕の鼻腔を満たす。
「……ん?」
突然後ろを振り返る女子大生に、慌てて紅葉へ視線を逸らした。
少し近づきすぎたみたいだ。気を付けないと……。
そんなことを繰り返して外周の中頃まで来ると、彼女の緑のシャツが汗で深緑に変わっていた。
首筋にも水滴が浮いている。
後ろからタオルで直接拭いてあげたいが、さすがにそこまでの勇気は僕にはなかった。
ふと視線を感じて芝生のほうへ向くと、遠くで若いカップルがこちらを指差している姿に、ドキリと胸が跳ねた。
いや、気にするな。他人にどう思われようと関係ないだろう。相変わらず目の前の女子大生は紅葉の景色を楽しんでいるし、僕はそんな彼女を見て楽しんでいるのだから。
そんな素敵な時間はあっという間に過ぎ、公園を一周し終えた女子大生が自転車から降りた瞬間、木枯らしが僕と彼女の間を駆けていき、女子大生のチェックのミニスカートがふわりと浮いて赤色のパンツが僕の眼前に広がった。
慌ててお尻を押さえる彼女が振り向いて、
「タンデム自転車って楽しいね。次は私がストーカーであなたがパイロット。もう一周しよ?」
そう言って前方のサドルを叩いて笑う恋人の顔に紅葉の葉っぱが舞い散った。




