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北条氏政転生 関八州どころか東日本は全部俺の物 西は信長に任せて俺は歴史知識を利用して天下統一を手助けします。  作者: ヒバリ


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 時刻としては今川義元が逃げようとして強襲を受けようとしている頃、氏政達は由比城を射程に捉えていた。海上に北条海軍が現れたのは向こうも分かっているだろうが、上陸を止めるにも兵数や方法が乏しいため由比城に篭もって落とされないことを優先して、今川本隊が逃げられるように準備しているのだろう。


 「直勝、光秀、義堯、俺はここにいる。あとは任せるぞ。」


 「「「はっ!」」」


 船内が慌ただしくなる。光秀と義堯は上陸する部隊の指揮を取る為船から降りる準備をする。直勝は通信兵、ここでは旗で合図を送り合っている兵を使い砲撃の準備をしている。陸戦隊の準備ができ、小舟を何艘もおろしあとは上陸するだけの状態だ。


 「撃ち方始め!!!!」


ドンッ ドンッ ドンッ


 キャラック船やガレオン船が横腹を由比城に見せながら砲撃を始める。海の上で長距離を狙うのはそもそも難しい事だが、最初の数発で修正しどんどんと精度を上げていく。由比城は本城というよりは街道を抑えるための支城でありそこまで堅固ではない。勿論我が蒲原城に比べればほとんどの城は堅固ではないと言えてしまうだろうがな。


 砲撃は相手の城の城壁や建物を崩壊させていき丸裸にする。その隙に陸戦隊が上陸を果たしている。直勝はその様子を見て砲撃をやめさせ船を出来るだけ近づけていく。俺の乗るガレオン船は近づけさせずに後方待機ではあるがな。

遠目に様子を見ていると攻め立てていると言うよりも戦意を喪失している今川軍をまとめて移動させているようだ。先遣隊が城内へと入っていくが、直ぐにこちらに旗で合図が入ってくる。安全確保されたり、城内制圧完了との事だ。


 本番はここからだ。由比城を抑えるために500の兵を、敵の援軍を防ぐために更に500の合計1000の兵を由比城に置いておく。


 このまま由比城から蒲原城へと向けて進軍するようで残りの4000を光秀2000 義堯2000で分けて進むようだ。俺たちは直勝の指揮の下、先に蒲原城へと向かう。戦場はどのようになっているか、蒲原城は落ちていないかと心配になるがはやる気持ちを抑えながら向かっていると既に戦闘は終了している雰囲気が出ていた。それを確認するためについて来ていた風魔の一人を蒲原まで連絡兵として向かわせていると、陸上に上がって程なくして戻ってきた。


 「既に戦闘は終わり抵抗の意思はなく、戦後交渉に入っているようですがまだ話し合いは行われてはいないとの事でございます。どうなされますか?」


 「では、我も蒲原城へと向かおう、直勝!蒲原城奥側へと向かえ!今川側で降りると色々と不安があるからな!」


 「はっ!」


 直勝に船を動かしてもらい、陸上へと降り立ち用意してもらっていた馬を使って蒲原城へと向かう。そこには虎高が待っていたようだ。そして、見慣れない老人が数人護衛を連れて北条兵に囲まれながら床几に座っていた。


 「馬上から失礼する、お初にお目にかかる、北条 伊豆守 氏政である。そこのご老人は、もしかしてだが今川の太原雪斎殿とお見受けいたすがいかに?」


 老人は好々爺とした雰囲気を出しながら鋭い眼光でこちらを品定めしているようだ。だがそんな目も周りに気づかれないように一瞬で消し去り話しかけてくる。


 「いかにも、太原雪斎にございまする。お初にお目にかかりまする。今回は停戦交渉を行いにここに参った次第でございます、氏政様と直接お話しした方が早いと思われますがどうでしょうか?」


 「ほう?いくつか聞きたい事はあるが、停戦交渉?戦後交渉の間違いではないのか?今川軍の敗北の、な。」


 俺は出来るだけ高圧的かつ、挑発するように発言をするがそれを意に介さず飄々とした態度だ。


 「はて、我らは被害を受けましたがまだ戦えまするぞ?それに北条の方こそ早くこの戦を終わらせたいのではございませぬか?こちらはいくらでも持久戦を行ってもよろしいのですぞ?」


 「ふむ、それはあまり良くない事だな。だがお主達にそれが可能なのかな?既に補給路は絶っておるぞ。先程こちらにくる前にな、船で由比城を落としてきた所よ。」


 「それはそれは流石にございますな…。しかし、我々は北条よりも長くこの地を把握しておりまする。兵糧はどこからでも調達できますぞ?それに、そちらも兵糧の心配をされた方がよろしいのでは?山から鬼が降りてくるやも知れませぬぞ?」


 「はっはっはっ、まあ、お主達はそう思うよな。駿府城からその場に住むものしか知らぬ山道を介して大量の兵糧を送ったり武田軍と今川軍の別働隊が甲斐方面から来るのかな?だが、問題ないな。」


 先ほどから主導権を取ろうと格付けを行なっているがまだまだ負けぬな。こちらが最後の情報を出したところで初めて雪斎は眉をピクリと動かした。


 「ちょうどこちらに向かう途中でこちらの伝令がきてな、情報を知らせてくれたのよ。お主達の別働隊は大損害を被ってその場で停戦しているらしいぞ。2日後にもう一度集まろうぞ。


 その時には別働隊から責任者が来る。そいつから報告を聞くといい。我々もその時にもう一度来よう。場所はそうだな、今川がいる川とこちらの蒲原城の間にある海宝寺でどうだ。俺も来る、砲撃や暗殺など卑怯な真似はせぬさ。


 できればその場で交渉もしたい可能ならば今川義元殿本人に出て来て欲しいところだな。単純な興味として海道一の弓取りと会ってみたい。」

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