表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
北条氏政転生 関八州どころか東日本は全部俺の物 西は信長に任せて俺は歴史知識を利用して天下統一を手助けします。  作者: ヒバリ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

69/313

69

 元々狙っていた大将である岡部親綱がこちらへ向かって突撃をしてくる。それに対して防御を固め討ち取ることは可能だろうがここは我が武名を上げるためにも逃げるべきではない。


 「我は、北条氏政様家臣 工藤政豊!参る!」


 口上を述べながら岡部親綱と槍を数合打ち合う。

 

 「やるな!しかし!」


 岡部親綱と打ち合っている最中に自分の方が力で優れており押し切れることがなんとなくわかった。このまま押し切ろうと槍を強く打ちつけるが、岡部親綱は力をいなすように槍を引き俺の姿勢を崩す。走り抜けずにそのまま追い討ちをかけようとしてくるが、馬を走らせなんとか危機一髪難を逃れる。


 「どうした!その程度か!」


 岡部親綱はわざわざこちらを挑発してきている。見た目からはただ煽っている様だが、それはちがう。あの目の奥に光る闘志は何かを狙っている目だ。


 「うおおおおおお!」


 相手の雄叫びに合わせこちらも雄叫びを上げながら自慢の槍を振り上げる。普通振り下ろした方が力が乗って打ち合いにも強いが、普段から鍛えている俺と岡部親綱では地力が違う。そしてそれは力と速度の差としてしっかりと現れた。


 バキンッ!


 相手の腕から先がなくなった。我が槍は敵の槍を折り、そのまま腕をも切り落としたのだ。

相手は痛みに耐えきれず馬から身を落としてしまいそのまま起き上がれずにいるが最後にこちらを睨みつけ


 「工藤政豊!見事なり!この首をもっていくがよい!」


 俺はその姿に感動し


 「見事なり!敵大将岡部親綱!工藤政豊が討ち取ったりいいいい!!!!!」


 相手に恥じることがない様、勝鬨を上げた。

それを聞いた今川兵達は士気が無くなったのだろう、散り散りに逃げ去って行く。このまま河東地域で野盗になっても困るため出来るだけ刈って行く。


 「逃げなければ北条の庇護のもとで暮らせる事を伝えながら残党狩りをせよ!訓練通りにやれば良い!!」


 そう、このように相手の侵攻を食い止めた際の対処方法もきっちりと学校で教えられていた。その方法とは、相手を追いかけながら北条で生きたければ武器を捨て腹這いになれ!と声をかけ、指示に従わないものは問答無用で切り捨てる方法だ。これは戦場から離れようとするもの限定で、敵の軍隊に戻ろうと撤退している者たちへは行わない。


 というのも、この噂を聞きつけた相手の軍に戻った雑兵が軍隊でこの話をひろめて夜中にこちらに抜け出してきたり、本気で戦わなかったりなど後々の有利になる点を考えているからだそうだ。戦後のことまで考えて行動するなどどこまで見えていらっしゃるのか全く分からないが、これだけでもついて行こうと思えるのだから不思議だ。


 「残党処理が終わった者は残りは風魔に任せて城に戻るぞ!」


 突撃した仲間たちはほぼほぼ軽傷だったがやはり、何人かは重傷者や死亡者が出てしまった。今は悲しむ時ではないと分かっているが静かに目を瞑り黙祷を捧げる事で気持ちに踏ん切りをつけて羽鮒城へと帰城した。


〜真田幸隆〜


 「工藤政豊見事なり!良くやったな!あの猛将 岡部親綱を討ち取るとは大手柄ではないか!」


 儂はわざわざ大声で皆の前で工藤政豊を褒める。ここの大将である我が褒めれば褒めるほど表立って政豊を非難できる奴は少なくなる。また、実際に力を示した政豊は周りに認められ始めるはずだ。それに、この後に政豊が氏政様に褒められればもう北条の一員として扱われ始めるだろう。ここで政豊を否定するということは氏政様を否定するということ、そんなこともわからない馬鹿は然るべき処分を下すのみよ。


 「はっ!それもこれも強い兵を用意して入念に作戦を練ってこられた先立の方々のおかげでございまする。私は用意された場でただいつも通りに振る舞ったのみでございまする。これは皆様の手柄と言っても過言ではないと思いまする。」


 そう言って政豊は周りに頭を下げて行く。上手いことやるものだな。こうすることで周りのもの達は悪い気分にはならず、むしろいやいや、良くやったと政豊を褒め始める始末だ。世渡りもうまいらしいなこいつは。


 「では、千葉利胤殿には騎馬10騎と共に矢文を今川に送ってきて欲しい。こちらの交渉についてだ。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ