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北条氏政転生 関八州どころか東日本は全部俺の物 西は信長に任せて俺は歴史知識を利用して天下統一を手助けします。  作者: ヒバリ


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 馬具の量産に合わせて、競馬場を韮山城下と小田原城下に設置した。まだ出走予定はなく騎馬隊の練習場に見せかけてはいるが、川越夜戦を乗り越えた頃には安房にも設置されているだろうし、競馬を庶民の娯楽として広めるつもりだ。


 ギャンブルに関しては昔ながらの日本のサイコロ賭博は残して、現代でも流行っていたカジノを公営で行うつもりだ。だが、ヤクザが胴元をしている闇賭博に関しては厳しく取り締まっている。家庭内や村内など小規模なものは放置しているが、大きな資金で経営された賭博は取り締まっており、報告した者には褒賞金を与えている。それでも取り締まれないものはあるが、風魔のおかげでほぼ全て潰している。


 現代のテーブルゲームは基本トランプで出来ている。つまりトランプ作りも始めていた訳だが、これが本っっっっ当に大変だった。用意するのにめちゃくちゃ時間と手間がかかった。紙での作成は諦めた。現代のようなトランプは用意できない。なので青銅や亜鉛などを利用して厚さ1ミリほどの金属板に焼き入れをして作った。


 これによってテーブルゲームを可能にして各城下町に公営カジノを配置して管理運営させている。最近では少しお金を貯え始めた農民や商人が通い始め、口コミで徐々に利用者が増えているようだ。


 破産するまでスッて夜逃げする者が増えたら目も当てられないので、個人の資産を月1で参照して、賭博場でチップに変える時に幾らまで許可を出すかどうかを決めている。


 戸籍関係を整備する間に納めた税の金額を元に算出しており、チップを買うのが難しくなった人物は各街にブラックリストが回るようになっており、他の街で遊ぶことも無理だ。


 そこで農地から取れる産出物を売り買いする以外に、港や城下町に出てきて日雇いで働いたり、農閑期に行う長期のバイトのような形の仕事、例えば商人の手伝いや工場[鍛冶場]での勤務なども盛んになり、北条領内では一気に金銭による取引が増えた。


 人間、欲望や娯楽が絡むと発展するなあ、と実体験をした気分だ。


 とりあえず経済面はざっとこんな感じになったが、次はこれを北条領内だけでなく、日本に浸透させて行かなければならない。ここは焦り過ぎずにまずは占領した房総に広める。

 

 それに合わせて銭の問題も発生してくる。日の本で使われている銅銭は中国からの輸入品である。今は通用しているが、よくよく考えれば自国のお金はありませんなど恐ろしすぎる話でもある。


 ということで簡易的にだが、私鋳銭を作る準備を始めさせた。計画の主体は幻庵、に見せかけての俺だ。俺は原案を出して他の者達に修正してもらう。とりあえずの形としては金貨や銀貨になるだろう。ただし混ぜ物8割ほどで節約していかなければ、すぐに底を突いてしまうだろう。


 今は甲州金や伊豆で取れている金銀、外国や中国、日本の他国から輸入している粗銅を、灰吹法で金銀の錬金をしている。毎月もの凄い量の金銀が蓄えられているため、風魔の里と韮山、小田原に分けて保管している。


 今の時点で銭を作ると朝廷や幕府がらみで面倒臭いからな。準備だけに留めておく。朝廷に関しては何とかなるだろうが、アイツらも片付けなければいけないな。まあ頑張ってくれよ、三好軍。


 さて、最近ではポルトガル船が持ってきてくれたジャガイモやサツマイモを伊豆の山や道端に植えまくっている。これらの収穫量はバカにはならないし、ウチでは限りなく少ない浮浪者の救済にもなる。まだ安定して収穫は出来ないため少しずつ広めていくが、栄養価も生産性も高く飢饉時に非常に役立つ救荒作物であり、焼酎の原料にもなるので、当面は他国に流出しないように管理するつもりだ。


 ポルトガル船はそれ以外には中国製の連弩や大型弩などを持ってきてくれた。これは素直にありがたかった。中国の弩は進んでおり、こちらのクロスボウと合わせての開発改良が行われている。大型弩、まあバリスタの開発は簡単に済んだ。大型化には手間は掛からないのが相場だ。特に問題なく盾部隊を吹き飛ばす威力を出せそうだが、設置の面倒臭い手間を考えると防衛用としか言いようがない。なので大砲の弾が切れた後の予備として河東の城に幾つかと小田原城に配備したのみだ。


 連弩に関しては複製は出来た。設置型の連弩は使い勝手が悪過ぎて没になり、手持ちで使える連弩は諸葛弩と呼ばれる物だ。諸葛弩は本体に取りつけられたレバーを引くと弦が引き延ばされて矢が装填され、本体の下部にある引き金を引くと弦が元に戻り、その反発力によって矢が放たれるという仕組みだ。簡単な操作で矢を連射できることが強みだが、小型化によって翼(弦を張る弓の部分)が小さくなり、射程と威力が弱いのが難点というところだ。


 木製の連弩はリカーブボウスタイル、つまり簡単な弦が一つだが、今作らせているのは青銅を用いたコンパウンドボウだ。職人達にも学校、特に職人学校に通わせているので、ある程度は物理学についての知識を蓄えている。その前提で梃子の原理についての説明をして強度と使いやすさの両立をお願いしている。現代のような完全なコンパウンドボウではなく、弦の部分を強化して強い矢を連射できるようにしたいだけだ。


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― 新着の感想 ―
[一言] > 今の時点で銭を作ると朝廷や幕府がらみで面倒臭いからな。 「(税控除の対象になって返礼品がもらえる)ふるさと納税」 「(一定額の納税者が投票権を持つ)金権政治」ならぬ 「(納税額でチップ…
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