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北条氏政転生 関八州どころか東日本は全部俺の物 西は信長に任せて俺は歴史知識を利用して天下統一を手助けします。  作者: ヒバリ


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 親父は何とか里見勢の処遇を俺、氏政に任せると言ってはくれたが、他の家臣に手を出すなとは言われていない。嫡男である俺に対して嫌がらせをするほど馬鹿な奴はいないだろうが、里見勢に対してはこれから嫌味や陰での悪口が絶えないだろうな。


 それを払拭するにはこれからの活動で実績を残して、みんなに認めてもらえるようにするしかない。そのための場はこれから俺がしっかりと用意してやらなければならない。軍を任せるにしろ常備兵でも俺の直轄の軍か鉄砲衆、黒鍬衆を任せるしかない。武官の枠はどうしても少なくなる。今回は指揮官だけじゃなく部隊長クラスを選抜するか。


 それに文官は結果が出るのが遅い。いや、今回に関しては早いのか?地元だから民の協力が得やすいというのは結果にはならないか。人の上に立つということには未だに慣れない。最近では思い出すことも少なくなってきたが、前世では人に使われてばかりで使う側にはなれなかった。


 それは今もそうだ。自分のやりたい事業や軍などの指示以外の時間では、幻庵からの当主教育を受けているが慣れない。数学や国語は勿論だが、教えてはもらわない理科や英語も一応大学入学レベルだから特に手は掛かっていない。


 しかし、それ以外のこの今を生きている当時の細かい人の歴史や帝王学のようなもの、人を使う時の仕事の割り振りや褒美の方法など、ある程度の基準は教えてもらえるが、まだまだ学ぶことが多い。



 俺は実際に軍や内政をしているおかげで理論を実地で修正しながら経験で学べる。これのおかげで幻庵からはまあ及第点というところまで8割ほど来ているらしい。話が逸れたが、人に仕事を割り振るのは俺の役目だ。アイツらを生かすも殺すも俺次第。気合を入れていかなければいけない。


 スタスタスタと小田原城内を歩き、考え事をまとめていく。そうしていると綱成殿と出会う。


 「氏政様!今回の戦果お見事ですな!」


 「綱成殿も上杉相手に大暴れとか、地黄八幡の名前がこちらにも聞こえていますよ。」


 ここで謙遜はしない。俺がそんなことないなどと言ってしまえば、安房攻めで亡くなった部下たちを侮辱することになる。


 「いやいや、それも氏政様が導入した完全な兵農分離と使いやすい道の整備、海軍の船の使い勝手の良さによるものですぞ。それに今回、里見義堯を配下にしたことで後方の心配は無くなりました。」


 「私はただ用意しただけです。それをうまく活用したのは綱成殿ですよ。義堯に関してはこれから口説き落とさなければなりませんからねえ。私が成人していれば酒を持って…と行くのですが。」


 「そうですな。あの武人を口説くのは骨が折れそうだ。ですが口説く手は考えておられるのでしょう?楽しみにしておりますぞ。」


 そう言うと綱成殿は御免と言って去っていった。そうだな、悩んでも仕方がない。やるべき事をやっていこう。


 俺は里見勢の中で里見親子と正木兄弟をとりあえず韮山の部隊に放り込んでおく事にした。一兵卒からスタートだ。訓練を施しながら自分たちの軍の動かし方に合わせて、北条での特殊な部隊運用の考え方を学んでもらう。


 現在は今回の戦の報告書について幸隆、勘助、光秀による修正を行い、より良いノウハウを伝えるようにまとめている。ここには綱成殿や親父、多目殿などの感想や意見なども含まれており、北条全体の経験が活かされている。


 それと同時に里見義堯には文官の韮山視察にも付いてきてもらう。俺がしたい事、広げたい世界を見せつけるのだ。また、義堯達は里見水軍をまとめていた経験から伊豆の水軍衆にも顔を出させる。うちの海軍については陸に居て知らなかったようで、ボロボロに負けた里見水軍を見て相当驚いていたので、カルチャーショックを受けることだろう。


 次は原親子だ。彼らには幸隆の下で新たに諜略部隊に所属してもらう。これは非公開の部隊で小太郎達風魔衆と里見が使っていた忍びを統合したものだ。里見の忍びは雇われだったので、この際風魔の下に召し抱えさせて吸収させた。


 小太郎も手足が伸びてさぞかし嬉しいだろう、と言ってやったら苦笑いしてやがった。まあ、頑張って手懐けてくれ。


 それに合わせて内政も学ばせている。房総は原親子を副官に、笠原を大将として統治させる。数年で関東を手に入れ、一部の分担を任せるつもりだ。その中でも安房方面は内政に明るい者が居なかったので、土地繋がりで里見から何人かを派遣して手伝わせながら、検地や農業など北条式の内政に変えていく。


 

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