婚姻同盟
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1553年 正月 小田原城 北条氏康 氏政
「新年お祝い申し上げまする。今年も我々の友好を更に盛り上げていきたいと考えておりまする。」
そう言って頭を下げて挨拶するのは織田家から軍事などを学びに韮山まで来ている織田勢力の取りまとめである織田信勝であった。その補佐役には織田家重臣かつ旧臣である柴田勝家などのメンツが揃っていた。
氏政としては信長シンパに親北条勢力を作れたらいいなとだけ考えていたため、何故こうなったと天を仰ぎたくなった。
「うむ、昨年は信勝殿も活躍され尾張を手中に収めたこと見事にござりました。我々も河越夜戦などと謳われておりますが、あなた方の稲生の大掃除には叶いませぬな!」
父氏康は信長の鮮やかな勝ち方を見て認識をすぐに改めたようで集められるだけの家臣達を集めてこれからは織田家との繋がりも密にしていくことを通達した。今川との関係も維持しつつ織田とも仲良くする。しかも、上杉武田とも仲良くしながら蘆名とも仲良くしている。何枚舌外交かわからないが幻庵の政治的センスがどこにも不快感を与えずに成り立たせていた。
「いえいえ、そのようなことはございませぬ。所詮、北条様の所で学んだ力がなければ独力であの戦を制することはできませんでした。それがはっきりとこちらに来て学ぶことで分かり申した。再度になりますがこれからも末長く付き合っていきたいと考えておりまする。」
信勝が礼儀正しく笑みを浮かべる。氏政は、信長やお市に似て信勝も美麗な顔立ちをしておりここに女中がいたら卒倒ものだろうなと益もない事を考えながら傍観していた。
「うむうむ。では、いかがであろうか。我々で婚姻同盟を結びませぬか?勿論甲相駿三国同盟があるため今川殿との争いの際には力になることができませぬが我々と縁を結ぶことにより武田からの圧力は減るであろう。」
…?はっ?何を言ってるのだこいつは?
「おお!それは僥倖にございまするな!我々としては実妹のお市を婚約という形で側室にでもして頂ければと兄信長も考えておりまする!」
まてまてまてまて、武田の嫁がいるがまだ会ってもないし、此方も婚約状態なのだぞ?
「うむ!なれば今は少し秘密しておき、来年武田からの嫁を迎えたのちに婚約を発表しようではないか。」
「はっ!お任せいたしまする!」
あぁ…これは俺がいない間に仕組まれていたのかな…。最近では親父殿が信長と手紙のやり取りをしていること自体は知っていたがこれを計画していたのか…。
「信勝殿義兄弟となりまするな。これからもよしなにお願いいたしまする。」
あ〜。信長は武田と北条、斎藤と縁を結ぶことで今川や伊勢と当たるつもりかな?それに、親父殿としては、武田や今川に翳りが見えたり、裏切った場合の戦力として見ていそうであるな。信長が負けても何もこちらとしては痛くないであろうし、上手く立ち回るつもりだろうなあ…。
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