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北条氏政転生 関八州どころか東日本は全部俺の物 西は信長に任せて俺は歴史知識を利用して天下統一を手助けします。  作者: ヒバリ


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 「よし、ある程度は予想していた報告だな。だが今川の依存度がそこまで上がっていたとは予想外だな。」


 皆が報告書を見ながら頷いている。この、報告書を纏めるようにしたのも大きな改革だった。今まではその場で聞いたことを覚えなければいけなかったがこうやって紙にまとめて置くことで評定に出席した人物が情報を整理しやすくなった。勿論流出した時のリスクが大きいため最後には回収し燃やすが。


 「では、残りのうちの上野国から報告を聞こうか。」


 報告担当のものが入れ替わり老練な文官が出てくる。新しい土地を治めるに至ってベテランの文官を多く上に派遣しているから元々の支配地と別で報告官も変わったのだ。


 「上野国についてですが、こちらは思った以上に地元の民歓迎されております。関東大包囲網の際にこちら側についた土地と上杉方に残った土地とでの格差を数年で肌身に感じて分かっていた彼らは我々のことを簡単に受け入れているそうです。ある程度の反発はございますがそれは殿が先ほど指摘した通り切り捨てて問題ないでしょう。農業に関しては報告できるほどのことはあまりございません。


 三国峠についてですが、こちらも順調と言っていいかと。資材は十分に運ばれておりますし黒鍬衆達が割り当てられているので土木作業の効率も上がっています。


 強いて報告することがあるとすれば北信からの難民や商人がこちらに流れてきていることでしょうか。勿論上野国も我が領土となったことで関所における税の撤廃をしております。身分検査が必要とはいえある程度自由に領内に入れますので流れ者の対処をしなければならないかと。」


 「なるほど、いい視点に気づいてくれたな。俺では分からないことだったな、やはり現場で働くものの意見は大切だとよく分かる。


 流れ者に関しては従来通り土地を望むものには与え監視をつけておけ。怪しい動きがなければそのまま適度に地元のもの達と混ぜ生活させても良いだろう。」


 書記官が今俺が話していることを手元の紙に書き記していく。この場で話したことで後ほど参照したい事は書き記すようになっている。


 「最後に下野国についてですが、こちらは少し手間取っております…。」


 報告官が話しづらそうにしながら新しいページを捲る。


 「伊勢寿丸を神輿に下野国の国人衆達を統治しようと考えておりましたが、国人衆達はそれに従ってはおりません。ある程度宇都宮家に忠誠を誓っていた家は変わらずついてきているようですが、壬生家に着いたもの達やつかなければならなかった者たちは北条に仕えたいと考えておりそこが問題となっております。」


 報告を聞いていた者たちがうーむと手を組み天井を見上げたりこめかみを押さえたりする。


 「それは、なんとも。ある程度不満を残すとはいえ北条の統治下に入るのだから大丈夫だとは思っていたがそれでは治らぬか?」


 報告官や下野国に赴任している者たちの方を向くがみな目を伏せ横に首を振るのみだった。


 「何か意見のあるものはいるか?」


 これはどちらかと言うと現場のものたちの意見を聞くために氏政は質問していた。その意を汲み取ったのだろう内政官達は考えていたであろう策を話し始めた。


 「まずは伊勢寿丸達、宇都宮衆に臣下の礼を取らせましょう。そして宇都宮という土地からさっさと離してしまいましょう。相模や武蔵 房総の一部に赴任させてしまえば大分残ったもの達の感情も収まるかと。」


 「まずは手をつけられるところから先に進めてしまうのか。」


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