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ヤバイのに好かれてた・・・

案内された部屋のベッドに腰掛けるマオ。

その横に腰掛けるソニア。


どうしてこうなった…


近い近いですよー

あ、いい匂い…違う!?落ち着け俺!?


そう、とりあえず座りませんかと言われて椅子ないしベッドに腰掛けたら一緒に腰掛けできたわけで…


あれ?おかしくない???おかしくないのか???


「女の子同士なんですからそんなに緊張しないでください。私はそっちのほうもいけますけどねフフフ…」


そっちってどっち!?いけるって何がですか!?

あれ?俺、いただかれちゃうんですか!?

いや、待て落ち着け。クール…クール…クール


マオの手に手を添えるソニア


ほわぁぁぁ!?ワット!?


「フフフ…クスクス…もう無理…」


腹を抱えて笑い出すソニア…


ぽかーんとそれを眺めるマオ


ひょっとしてからかわれてた!?


「あー久々に大笑いしてしたいましたわ。御免なさい。童貞だった勇者様には刺激が強すぎましたわね。可愛かったのでついいじめたくなりましたわ。」


言い方www

そういえば結局活躍することなく消えちまったな…く、こっちにきてから何度もチャンスはあったのに…すまぬムスコよ…


「何で気がついたんだ?」

ふと疑問に思って尋ねるマオ


「私の種族は精霊種と同じくものの本質…魂を直にみていると言えばわかりやすいでしょうか…少し変質してはいましたが隠蔽された"前借り"という見慣れないユニークスキルに偽装している仮の器…何よりのこの胸の高鳴りは勇者様だと証明していますわ。」


ソニアの笑顔に心拍数の跳ね上がるマオ。


え、つまり…あーえっと…落ち着け…初対面だろ?息を吸ってー吐いて…


「私は100年前…勇者様が召喚された時からずっと観察しておりました。」


ストーキングされてた!?


「異なる世界から強制的に呼び出されて死を決定づけられた哀れな人…事実に気づかぬ者、事実に気づき逃げ出した者は神の傀儡に成り果てました。」


前任者クソだわ…


「真実を知り、絶望しながらも足掻き苦しむ勇者様はとても…とってもすばらしかったんです。」


あれ?やばい奴じゃね?


「100年前の魔王様と勇者様の戦いは芋虫がグリフォンに挑むぐらいに無謀で勝敗の決定付けられたものでした。魔王様の自然回復する力に及ばぬ虫ケラが地べたを這いつくばり必死に魔王様と戦おうとしている姿はとっても滑稽でとても好感が持てました。」


褒めてないよね?貶してますよね?好感が持てる要素ないですよね?


「必死に気配を殺して魔物に気付かれていないと、馬鹿な思考を巡らせ一睡もせずに気を張り詰める勇者様…何度も背後から捕食されそうになったのにも気づきもせずに胸を撫で下ろし…鼓舞しながら歩む姿はも素晴らしかったです。この人はどんな最後にどんな表情をして魂を濁らせるのか想像するだけでワクワクが止まりませんでした…害獣を幾ら始末しても昂る感情を押さえ込むことはできませんでした…思えばあの時から私の恋は始まっていたのですわ…」


今、俺は何を聞かされているんですか…

やべぇ…震えが止まらへん…


「魔王様との死闘(笑)を拝見する事は忌々しい神器のせいで叶いませんでしたが終わりの瞬間を待ち詫びながら想像だけが膨らんでいきました…そして結界が消えて貴方様の姿を目にした瞬間…私は勇者様に心を奪われました…」


俺どんな状態だったんですかね…


「え?」

押し倒されている俺

息を荒げているソニア


「もう、我慢の限界ですわ…可愛すぎる勇者様がいけないんですよ…」

「お、おちちゅいて…」

「〜〜〜」


・・・


翌朝…


「もう、朝になってしまいましたか…」


残念そうにベッドから降りて服を着るソニア


・・・はっ私は何を?


マオが気がつき辺りを見回す。

服は綺麗に着せつけられ。

ベッドもシミひとつない。

お風呂上がりの様なさっぱりとした状態…


夢…私…いや…あれぇ?何かがおかしい…


一人人称が俺から私に変わっていることに気づかないマオ…


昨日の出来事が彼…いや彼女の中で大きな変革をもたらした。


そんなマオの姿を扉の前でツヤツヤになっているソニアが笑顔が見つめていた…

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