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我こそは最恐最悪の邪神(嘘)である!

魔王城玉座の間にて…


四天王を先頭に集結した側近達が跪いて魔王の復活を待っていた。


玉座に浮かぶ闇が激しく蠢き出す。


「「「魔王様が降臨なされるぞ!!!」」」


闇が人の形になり1人の少女が姿を現す。


「「「オオオォォォ…オ?」」」


現れた少女から感じられる力は魔王とは程遠くまるで、ただの人…魔族達に困惑が見られる。


「ふむ…中々良い出来ではないか。」

自分の手を握ったり開いたりしながら口を開いた少女


「失礼ながら質問しても宜しいでしょうか?」

少女に向かって声をかける四天王の魔族


「よい、立って話すがよい。」

「はい。」

背中に白と黒が入り混じった翼持つ男が立ち上がる。


「私は四天王第1のルシファーと申します。御力を押さえ込んでおられるようですが皆にわかりやすいように少しでも良いので解放しては貰えませんでしょうか?」


「魔王として力を示せと?」

「はい。そうで御座います。」

「なるほど…鑑定しても良いぞ?それの方が話が早い。皆も鑑定するが良い。」


魔王の言葉に鑑定能力を持つ魔族達は魔王のステータスを覗き見る。


名前 マオ

種族 魔王

性別 女

年齢 0歳

レベル 1

生力 20

魔力 10

力  15

守  10

速  10


スキル

鑑定★、収納★、女神の加護★、仮の器★


「「「ハァ?」」」


「どうだ?素晴らしいだろ!いきなり襲ってきた男神より、あの天使…今は女神だったか良い器を用意したものだ!」


ルシファーは思考を巡らせる…


何を言っておられるのだ…まさか偽装?いや、そんなはずは…ならばこれが本当のステータスだと言うのか!?馬鹿な…仮の器?


仮の器★

本来とは違う体


「本体はどこに有らせられるのでしょうか?」

「下界での本体はこれだ。この力が今の私の全てだ!どうだ凄いだろ!」


腰に手を当ててドヤ顔をかます魔王


「バカァにしてるのガァァァァ!!!」

ルシファーの後ろにいた獅子の顔をした魔族が怒鳴りながら立ち上がる。


「落ち着け魔王様の御前であるぞ!」

ルシファーが宥めよとするも…

「盲目したかルシファー!!こんな雑魚が魔王だぁ!?俺様は認めねぇ!!!」

「ふむ、何が悪い?」

問いかける魔王

「弱すぎんだょぉぉぉ!!!」


「弱き器を求めたのだ当たり前ではないか?」


「アァァン?弱さを求めるとか馬鹿にしてるのかテメェ…」

3メートル近い身体を動かして魔王に歩み寄る獅子の魔族…その行く手をルシファーが遮る。


「どけよ」

「これ以上の魔王様への狼藉は私が許しません。」

「テメェごとそこの雑魚をぶち殺してやるよ!」


「力を示せば良いのか?」

魔王から発せられた言葉に静まり返る…


「アァァン!?テメェのどこに示せる力があるんだよ?」


「少しなら本体から力が示せるぞ?」

「なら見せてみやがれ!!!」

ルシファーは跪く。


マオ思考

チッ…1人しかやれないか巻き添えに出来れば最高だったんだが…四天王第3レオネード…

100年の間に強くなりやがて…

100万超えのステータスを即死させるにはどれぐらいだ…わからねぇ…最強単体魔法を全力でぶっ放すか…


「耐えてみよ。アルティメットクラッシュ」


レオネードに向けた指先から極太のビームが放たれる。

レオネードの上半身を跡形も無く消滅させたビームは背後にあった扉、城壁をも消滅させ遥か彼方に消えていった。


強すぎたwww

あれ…レベル差5000あってレベル1しか上がらないだと…


条件を達成しましたので女神からのメッセージ

があります開示しますか?


はい


これを読んでいると言うことは無事魔族を討伐したんですね。出来れば四天王全滅が望ましいのですがどうでしたか?後、一度にレベルアップ出来るのは1つだけです。超過分は世界維持のリソースにありがたく使わせていただきます。女神より


「はぁぁぁあ!?」

あ、やべ声でちまったw

どうする…いや、いけるか?こう言う時は勢いで乗り切る!

「どう言うことだ!おい!聞いているだろ!説明しろ!何だあれは!!はぁ?馬鹿にしているのか!何?そんなに脆いのか?封じれていたのではないのか!なるほど…ふむ…そう言うことか…理解した。」


怒鳴り散らした魔王は玉座に腰掛ける。


「取り乱してすまぬな。顔を上げよ。」


魔王の言葉を聞き魔族達は顔をあげる。


「さっきのはちょっとした手違いだ。加減がわからんから少しだけにしたのだがどうも本体の力が強すぎるようでな。封印も壊れかけて危うくこの世界を破壊してしまうところであった…次からは女神の奴が変わりに力を貸すようになったのであのような事態にはならぬだろう…まったく…まともな対話が出来ると喜んだ矢先にまた全てを無に還すところであったわ…」


ルシファーは思考を巡らせる…


少しの力で…四天王で最も生力の高いレオネードが、一撃だと…魔王様の本体はどれ程の力を秘めていると言うのだ…女神?どう言うことだ…唯一の神アルハザードは男神のはず…まさか…


「お聴きしたいことがございます。」

ルシファーが発言する

「許す。言うてみよ。」

「この世界を創造したるアルハザードは男神でした。魔王様の本体につきましても無知な私共に御教え願えませんでしょうか…」

「アルハザードと言う名だったのか…我を見るなり襲いかかってきたので消してしまったわ。危うく世界が崩壊するところだったので近くにいた天使に神力を与え新たな管理者に任命した。我の本体に名はない邪神と呼ばれ神々から恐れられてはいたな…正直に言うとどれ程の力があるか我にもわからん。敵は一撃で消え去るし、話し掛けようと声をかけたら狂い死ぬかだったのでな…対話出来るはずの神々は襲ってしかこんしな…そもそも話し相手だった邪神龍やつを殺されたから報復しただけではないか…次から次へと挑んできよってからに…」


魔族達は恐怖する…

神は魔王などより遥かな高みに存在する。

アルハザード神は下界には勇者を遣わすしかしなかったが、その神を殺した邪神が魔王として今、目の前にいるのだ…簡単に世界を滅ぼせる存在…

見た目やステータスではわからない強大な力を目の当たりにした今、逆らう意志のあるものなどいなかった…


マオは考える

想像以上に力を見せつけるのは効果的だったな…

だけど触れられたら即死する状況は変わらないわけで…とりあえず魔族領から出ないとレベル上げすら困難なんだが…あの女神…返済したらまた"前借り"使えるって言っといてクールタイム72時間とか詐欺だろw


レベル上がったのでステータスを確認する


名前 マオ

種族 魔王

性別 女

年齢 0歳

レベル 2

生力 30

魔力 15

力  20

守  15

速  15


スキル

前借り★(隠蔽)、鑑定★、収納★、女神の加護★、仮の器★(偽装)、下級暗黒魔法


次回必要経験値1500


下級暗黒魔法


ダークショット 必要魔力100

身体強化闇   必要魔力100


・・・暗黒魔法使えねぇwww

ステータス上昇値低すぎんだろw

これでどないせいゆうねん!

3日に1レベしか上げれないやろうが!

・・・よし、とりあえず城の宝物庫漁って一日も早く人間領に行こう。


「言い忘れていたが、この仮の器が壊れれば我の本体が顕現して世界が滅ぶ。人間が死にすぎると負荷が増えて本体の封印が維持できなくなり世界が滅ぶ。故に我は魔族が人間と争うのを禁ずる。自衛は認める。反論はあるか?」


ルシファーが発言する。

「ここに居る者達で魔王様の意志に逆らう者等いるはずがございません…恐れながら前魔王様の時代から魔王様の意志に従わぬ者たちがおります、その者達は如何なさいましょうか…」


「人間に手出ししないならば良し。そうでないなら…そなたの判断に任せよう。さて、それにしてもこの体は流石に弱すぎるいつ壊れてもおかしくはない…魔族領で1番弱い魔物の名前とステータスはいくらだ?」


「エリートゴブリンでございます。レベルは500程でステータス平均値は5000程度になります」


強すぎるから…5000程度って人間領ならドラゴン以上のステータスだから…

人族よく生き残れたよな…あ、生き残れるように世界のリソース使いまくったのか!?いや、それなら魔族の力どうにかするはず…数値ミスって修正面倒だから大雑把にバランス保ってたのかもな…あの神ならあり得る…


「決めた。我は人間領で人に紛れて暮らそう。汝らは人との共存の道を模索せよ。」


ざわざわ…

魔族達に動揺が走る


「隷属ではなく対等な関係を築けと言う解釈でよろしいでしょうか?」


「そうだ。無理な出来事をやり遂げた時の達成感は何事にも変え難いものらしいぞ?やり方は任せる。嫌なら無干渉を貫け。」


・・・


その後いくつかの取り決めをして。用意された部屋に案内されるマオ…


何とかなったか…とりあえず話の内容をまとめると…


1.魔族は自衛以外で人族に危害を加えてはならない。

2.出来る限り人族との友好的な関係を築く。

3.魔王は復活したが、統治に関わることはない。

4.魔王城にあるものは魔王のもの

5.魔王は人族に紛れるその際のお供は1人とする。

6.人族を害しようとする魔族には罰を与える。


こんな感じか…疲れたし一眠りしたいんだけどどうするか…


視線を移動するマオ


頭に角が生えている以外は絶世の美女と言える存在


彼女は新しく四天王第4になった鬼神族の"ソニア"

背中に翼があったらサキュバスと勘違いするだろうな…でるとこはでていて引き締まったスタイル…


女神とは正反対で優しく微笑む姿は女神の様だ…


「お休みになられますか、勇者様?」


うん?


・・・聞き間違えたか。


「どうかいたしましたか?勇者様?」


首を傾げ微笑むソニア


おぅ、やっぱ勇者って言ってますよね!?え、どうして?何で?やばいやばいやばいヤバイヤバイヤバイ…

何で…どうして…


必死で表情や態度に出ないように取り繕うマオ

内心は穏やかではいられず思考の渦にのまれていく…


「安心して下さい。あの場で気付けたのは私だけですし、今は私達しかいませんわ。フフフ…」


やっぱ女の笑顔こぇぇぇわ…


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