パンフレットに苦爪楽髮
例えば
子供が自由に笑うのも
原因と結果を勝ち取れたからだ
きっと
その瞬間に
何もかもが終わってしまっても
構わないだろう
人は大人になるにつれて
過程だけを勝ち取ろうとする
物事を分けて
ラインを引いていく
別々に考えては
上手くいかないと悩む
悩んだ分だけ
頑張ったのだと胸を張り
涙を零しては
楽になったと言う
敗北的な勝ち取り方だ
自らの時間に失礼なやり方だ
僕等は生まれたことを勝ち取り
死んでしまうことを勝ち取る
命がある者
全てがそうである
ただそれだけの存在として
時間を与えられているのだ
過程の話を
何万回やったとて
結果は決まっている
例えば
老人が無邪気に笑うのも
原因と結果を勝ち取れたからだ
きっと
あの日に戻りたい
そんな考えの老人が少ない
理由なのだろう
人は大人になるにつれて
終わりの形を勝ち取ろうとする
物事を分けて
整理整頓していく
考えない物を増やし
新しい物を拒む
拒否した分だけ
他人の所為にして罵り
嘆きながら
変わってしまったと言う
敗北して得た物が無い
自らの時間に失礼なやり方だ
僕等は生まれたことを勝ち取り
死んでしまうことを勝ち取る
時が流る者
全てがそうである
ただそれだけの存在として
時間を与えられているのだ
終わりの話を
何万回やったとて
結果は決まっている
過程で抗う人間は
過程しか勝ち取れない
結果を求めるならば
過程は玩具なのだ
それで遊び続けることが
楽しいのであれば
趣味と言えるだろう
結果を
最初から求めていないからだ
結果が欲しい人間は
何百種類も
玩具を集める
収集しては貪る
格好なんていう
どうでもいい物は気にしない
コレクションをして
それが展示される理由を考えれば
そんな形になるのだ
過程を
大切にしながらも
何処からか
どうでもいい雰囲気が
ゆっくりと流れているからだ
敗北して得た物が無い
自らの時間に失礼なやり方だ
僕等は生まれたことを勝ち取り
死んでしまうことを勝ち取る
時が流る者
全てがそうである
ただそれだけの存在として
時間を与えられているのだ
終わりの話を
何万回やったとて
結果は決まっている
敗北的な勝ち取り方だ
自らの時間に失礼なやり方だ
僕等は生まれたことを勝ち取り
死んでしまうことを勝ち取る
命がある者
全てがそうである
ただそれだけの存在として
時間を与えられているのだ
過程の話を
何万回やったとて
結果は決まっている