第八話「What a Wonderful World」
短いです。
けど、この物語の根幹にある大事な何かが書けた気がしました。
といっても、下手で稚拙な文章なので、伝えたい事の1%も伝わらないとは思いますが(苦笑)
読んで頂けると幸いです。
おはようございます。
おはようございます。
おはよ、、、起きれない(汗)
そう、俺は筋肉痛だった。
たったあんだけの運動で筋肉痛とか、どんだけだよ。
なんとかベッドから這い出て、シャワーを浴び、身支度を整える。
ふんふんふーん♪
今日はエレーナとデートだ。
《違うと思うぞ、そしておはようフェルプス君》
やかましいわ!モトユキ!そしてネタが古いんだよ!あ、おはよう。
眉毛は手入れしなくていいな。口髭だけ剃ろう。あとは、香水付けて、、、。
ふんふんふーん♪
浮かれポンチの朝が始まった。
今日はみんなと一緒に朝ご飯を食べた。
なぜ旅行の朝ご飯は食べられるんだろう?
スクランブルエッグが美味かったが、納豆とご飯が欲しいな。
どこぞの世界の朝定食が恋しい。
食事が終わると、おっちゃんは山に猟に、ローラは川へ桃拾いに行った。
後半は嘘だ。
今日の予定は。
エレーナと村の探検。買い出しがメインだ。
この村にはお店というものが存在しない。
生活品は街から商人が売りにくるのだ。
朝、他の街を出た商人は、早ければ昼前に村に到着する。
例の広場に露店が並ぶんだそうだ。
露店は販売と、村の収入源である、動物や魔物の皮や、野菜などの取引の場所でもあるのだ。
「準備するから待っててね」
「あい」
夫婦の会話みたいだ、共働きで、2人でゴミ出ししつつ、駅まで出勤とかしてみてぇ!
あ、俺働けないか(苦笑)
しばらくすると、ダイニングにエレーナがやってきた。
今日は白のワンピース。下にショートパンツを履いて、足はショートブーツ。腕には黒い紐で編んだミサンガ。角度によってキラキラ光る。いつもしてるなこれ。
そして、髪に花をあしらった銀飾の髪留めをしていた。花弁に黒い宝石のようなものがしつらえてある。
うーん。かわいい!
エレーナは目が特徴的だ。黒目の部分が大きい。あんな目でウルウルされたら、何でも買ってあげたくなるな(笑)
他には耳がポイントかな。髪は下ろしているだけだが、耳にあたる部分から、時々ピョンと耳の上部が顔をのぞかせる。
俺にはそこがツボだった(笑)
「な、なに?変?」
「いや、全然!」
《かわいいよ》
と続けられないのが俺のヘタレなとこだ。
「そっか。良かった。普段髪留めとかしないから、、、」
エレーナは恥ずかしそうにモジッとした。
俺はザワッとした(笑)
やべーやべー、理性が、冥王星まで飛んで行くとこだった。
「じゃあ出発ー!」
「おーう」
ちなみに村はとりたてて見るべき場所は無かった。小さな村だから。
村の中心部は、あの広場だった。そこを中心に家々が広がっている。
村長の家や、村に一軒だけある、食堂兼飲み屋、村の会合場所の建物、いわゆる公民館。などがメインストリートになっている。
村を囲んでいる木の柵には、表門、裏門にそれぞれ見張り台が建っている。常時見張りを入れて2〜3人が、魔物の襲撃等を監視しているそうだ。
エレーナはやはりというか、人気者だった。
友達を始め、村の人々が話しかけてくる。
俺のことは、村長から話が回っているらしく、色々聞かれたが、無難に返しておいた。
ここでも、おっちゃんの人望がいきており、不信感や敵意を見せるものはいなかった。
ちなみに、時々視線が突き刺さった(笑)
村の若い男達からの視線だった。
繰り返すが、エレーナは人気者だった(苦笑)
「ふう、まるで客寄せパンダだな」
「え?パン?」
「注目の的ってこと」
「あー、オズみたいな人は珍しいから」
「やっぱりか、同じ説明を繰り返すのに疲れるな、紙に書いて、胸に貼り付けときゃよかった(笑)」
「あはは、ねえ、ちょっとゆっくりしよっか?まだ商人さん達、到着してないし」
「うん、いいけど、どこ行くの?」
「いいとこ」
《ラブホですか?》
《死ね!》
モトユキ、、、仮にも主の俺に向かって死ねはないだろ(笑)
エレーナに手を惹かれて連れてこられたのは、村から出て、少し歩いた小高い丘の上だった。
エレーナに手を惹かれて。
エレーナに、、、。
もういいか。
手、つなげました(笑)
丘の頂上まで振り返らない約束をさせられ、エレーナはどんどん登っていく。
やばいガス欠が。
と思ったが。つないだ手が力をくれた。
ミサンガがキラキラと揺れていた。
「着いたー私のとっておきの場所ー。はい、後ろ見ていいよー」
世界はどこまでも美しかった。
俺が最初にいた草原が遠くに見える。
そして遙かには地平線。
日は昇りきってはいないものの、雲の影が草原を動いていく。
空は高く、とても青かった。
左手に川が見える。
太陽光を浴びた川面はみずみずしい煌めきを放っていた。
右手のかなり遠くには街が見えた。
灰色の大きな建造物群が建っているようだ
前方下手にランド村。
後ろにはランド山がそびえ立っている。
風が後ろの森へと吹き抜けて行く。
足首程度の、低い草がサワサワとなびき、風の軌道を描いていく。
エレーナの髪がフワッと揺れ、いい香がした。
大きな目を涼しげに細めたエレーナの横顔は、やがて俺のほうを向き直り、得意げに、ちょっといたずらっ子っぽく笑う、女の子のそれになった。
ランド王国、ランド村。
なんで国名と同じ村なのかとずっと気になっていたが、ここから見える景色が、この国のすべてを表しているように思えた。
つないだ手。
今とりあえず。
世界のすべてがここにある気がした。
読んで頂きましてありがとうございました。
いやー、なんか恥ずかしいです(笑)
次回はふざけます(笑)
覚悟してください(笑)
今後ともよろしくお願いします。