第四十五話「救いの手は空から舞い降りる、時もある」
こんばんは、作者です。
なんとか、なんとか更新出来ました。
とりあえず、本編どうぞ。
俺は山の方を見上げた。
空からは雨が落ちて来ている。
山肌には森が広がっていた。
山頂の方は煙っていて、よく見えなかった。
ジョニーズはどこにいるんだろう。
どうやって調べよう。
在りし日の姿を映写する魔法とかあったらいいのに。
ま、あるんだけど、この世界では上手く発動出来ません(苦笑)
困ったなー。
《お前はアホか?》
唐突に失礼だなモトユキ。
《今何時だ?》
え?
俺は時計を見た。
夜の9時前だった。
それがどうした?
サスペンス劇場なんか録画しないぞ?
《夜だ》
知ってるわ!、、あ、、、!
そ、そか、夜だったね。
《間抜けが!》
ごめんなさい。
夜は割とイケる!(笑)
うーん。何を使おうかな、、、。
めんどくせー。
使えるもの、全部使ったるか。
まずは風。
俺は風の精霊術で探査を開始した。
風を飛ばして、音を拾い集めたり、動くものを探ったりする能力だ。
名付けてウインドサーチ。そのまんまだな(苦笑)
後でカッコいい名前付けよう。
次は雨だな。
水の精霊術を駆使する。
水滴と同調して、地形や物質を把握する能力だ。
地面に落ちる前に何かに当たったりすると、グラフ化されて、一帯の状況が認識できるな。
名付けてウェザーレポート。
まあまあのネーミングだわ(笑)
最後は闇だな。
闇を使って、生物と無生物を探る。
植物と動物を色分けとかしたら、サーモグラフィーみたいに見えるかなー?
名付けてダークアイ。
モンスターみたいだな。
やめよう。
ダークサーチ、、ダークサイト、、違うな、ダークナイト、強そうだ。
えーっと、、、。
《くだらん事考えてないでさっさとやれ!》
モトユキ。すいません。
ダ、ダークビジョン、、、とりあえずこれでいいや。
俺は、見つからない程度に力を使って、精霊術を操った。
操れなかった(汗)
ネーミングが気に入らないのか、闇の精霊達が言うことを聞かない。
ケラケラ笑いながら、俺の髪を引っ張ったり、足を掴んだりしていた。
元々悪戯好きな奴らだからな。
深遠までいくと、魔に近い精霊だ。
闇に引きずり込まれるとは、よく言ったもんだ。
モトユキが貴族を沈めたのも闇の精霊力だ。
あの沼から、黄泉比良坂を通って、亡者の国へ送られたのさ。
神や神に仕える者は積尸気というものを使い、生者を死の国へ送る事ができるが、それをやれるのは、悪魔も精霊もだ!
神がなんぼのもんじゃい!かかってこいやー!
ハアハア。
い、いかん脱線した。
と、とにかく闇の精霊ってのは、そういうもんだ。
ま、俺には絶対服従のハズなんだけど、、って、よせってば!あ、、おろろ。
俺は足を引っ張れて滑り、水溜まりにすっころんだ。イテテ、あーあ、びっちょびちょ!
ケラケラケラ
闇の精霊達が笑っていた。
てか舐められてんなこれ。
かなりイラっとした。
うらぁ!言うこと聞けやコラー!
ぶっ殺すぞ!
ちょっと威嚇がてら、力を解放した。
ヒイッ!
声をあげて固まった黒い粒々達。
すぐさま、そそくさと山へ散り始めた。
よしよし、頑張れ頑張れ。
闇の精霊達は俺の声に飛び跳ねて返事をしつつ、山に入っていった。
まったく、、、世話のかかる奴らだ。
さて、お前たちも頼んだよ。
俺は周りにいる風の精霊達へ話しかけた。
風は気まぐれだ。
けど俺とは仲良くしてくれる。
俺は風が好きだ。
風は思ってる以上に色んな事が出来るんだよー。
シルフィーを守ったのも風だし。
高速回転させて、物理的に守る事もできる。
もちろん切ることも。
ま、とっておきの技もあるけど、使わずにこした事は無い。
最近で最後に使ったのは、、どこぞの世界で200年程前に、高次元から来た、よくわからない魔神をぶっ殺した時だったっけか?
神が苦戦してたから、いい気味だと思って見物に行ったんだけど、天使にかわいい子がいてさ。
何となく格好付けてみたんだー。
魔神?細切れになりましたが?
って、また脱線した!
すまんすまん。
風達よ。力を貸してねー。
風達はクルクルっと嬉しそうに旋回すると、山へ入って行った。
コロコロとした笑い声が聞こえた。
次は水の精霊達か。
彼らはいい子達だ。
怒らなきゃな。
水ってのは恵みだけど、飛び込み失敗して腹打ちするとどうなるか?
ダイヤモンドも切れる、ウォーターカッター。
そして、氷。
水は色んな表情を持っているのさ。
ま、よろしく頼むよー。
雨が夜の闇にキラキラ光って応えた。
俺の周りだけ、優しい霧雨が舞っていた。
綺麗だった。
さて、俺も行くか。
よろしく頼むぜ。
最後に、恐らく一番厄介な精霊である俺自身に声をかけた。
返事は無い。
自分で自分をシカトするという高等技能を駆使しつつ、俺は苦笑しながら山へ入った。
道なき道だな。
あ、道か。
ウインドサーチじゃなくて、ウインディングロードってのはどうよ?
ダジャレっぽいけど?
風は優しく俺にまとわり付いた。
髪や首をくすぐる風達。
気に入ったらしい。
ちょっとシルフィーが恋しい。
シルフィーも風のエルフだからなー。
あ、こんな事やってる場合じゃないな。
歩け歩け!
山道は険しかった。というか道なんか無い。
俺はハアハア言いながら歩いた。
体力的には疲れない。
夜だからな。
だいたいは気分的な問題だった。
登るとか嫌いだ(苦笑)
って、あっ!
ぬかるんだ地面に足を取られて俺はすっころんだ。
泥だらけだ(泣)
ケタケタケタ。
闇の精霊達が笑い転げていた。
しばくぞ!あー!?
闇の精霊達がピタッと止まり、すぐにウゾウゾと寄って来て、俺を起こしてくれた。
あ、すまん。
ありがとう。
闇の精霊達は嬉しそうにピョンピョン飛び跳ねていた。
基本的にはかわいいヤツらなんだけどな(苦笑)
そんな事を繰り返しつつ、俺は山を進んだ。
その時。
ウェザーレポートが届いた。
別にこれが言いたかった訳じゃないよ。
雨が、人に当たってるのを感知したらしい。
リンクしてみると、確かに、山あいの沢のような所に、集まる人影を感じた。
風を飛ばした。
風が沢を縫っていった。
多分5人、、、か?
俺は足を早めた。
ジョニーズか?盗賊か?
どちらにしても、こんな山の中にいるんだ。
ただ事じゃないぞ。
歩きつつ、闇の精霊達を使って様子を伺う。
闇は夜の世界では一番速く動く。
動くというか、そこに有り余る程あるものだからな。夜闇はつながっている。
んーと、全員男みたいだ。
1人は年配で、残りは若い。
そして1人の男の熱力というか、生命力が弱い。
怪我をしているようだ。
サーモグラフィーみたいに感知出来た。
近づいていると、風がヒソヒソ声を運んで来た。
「どうすんだよ!」
「俺を置いて行け。任務優先だ」
「そんな事できねーよ」
「行くなら今だ。夜と雨に紛れて行け!」
「け、けどよ」
「リーダーは俺だ。命令に従え。それに、商人さんを守れず、こんなとこで全滅なんて。兄貴に顔向けできねーだろうが!行け!」
「だって、、ジョニー!」
最後のは泣きそうな声だった。
確かに聞こえた。
ジョニーと呼ぶ声が。
ジョニーズ発見だな。
早よ行かな。
怪我してるのはジョニーのようだ。
俺は、風の精霊力を、俺の力が天界や精霊界に露見しないギリギリまで上げた。
そして、、、。
どしゃ降りの中、俺は離陸した。
風の羽根を纏って。
俺の場所から沢までは、距離的にはすぐだったが、飛んだほうが早かった。
てか、久しぶりに飛んだ。
うほー飛んだ飛んだ!
カッコいいー!
しっかし雨でよく見えん。
顔に雨が当たって痛かった。
空高く舞い上がった俺は、急降下して、沢へ向かった。
そして、久しぶり過ぎて、沢に着く寸前に木の枝と接触した。
あーれー!?
カッコ良く舞い降りるはずがー!!!
俺はキリモミしながら、木々をなぎ倒し、沢の近くに斜めに不時着して、地面を激しく転がった。
ドドーン!
ズザザザザザザー!
ゴロゴロゴロゴロ、、、ポテン。
ち、着陸ー(汗)
今日はこればっかだな(苦笑)
「な!?」
ジョニーズが臨戦態勢をとった。
しかし、モゾモゾと立ち上がる俺を見て、、、。
あの時の顔は、言葉には言い表せないな。
嫌われていると思ってた女の子に、同窓会で、「実は好きだった」って言われた時の衝撃に近い。
「よ、よう」
ぼろ雑巾みたいになっちゃったから、照れ隠しに、軽く挨拶してみた。
「あ、、、、。えー!?あ、兄貴ー!」
「兄貴ー!?何で?ゆ、夢じゃないんっすね!?」
「うわー、兄貴だ。兄貴が来てくれたー」
ジョニーズは年甲斐も無く、涙で顔をクチャクチャにしていた。
「かわいい舎弟を助けに来たぞ」
「兄貴ー!う、うわぁぁぁぁぁん」
子供みたいに泣きじゃくっているジョニーズ。
そして、安堵の表情を浮かべた商人。カネスっていったかな?
「ジョニー、怪我してんのか?」
ジョニーは敷物に横たわっていた。
俺は急いでジョニーのもとへ駆け寄った。
ジョニーは苦しそうに息をしている。
腹に穴が開いていて、そこから出血しているようだった。
「あ、兄貴。すいません。しくじっちまいました」
「何があった?」
「突然、撃たれました。俺が御者を、ぅ、ぐはっ!」
ジョニーは吐血した。
「わ、わかった。わかったから、もう喋るな」
「俺、あ、兄貴みたいになりたかったっす、、、あ、兄、、、貴、、、ガクッ」
「いやいや」
「え?」
「死ぬとこじゃないぞ」
ジョニーは消え入りそうな光の目で見つめて来た。
俺は今が夜だった事に感謝した。
今ならまともにやれるはず。
「トータルヒーリング!」
ゴアを治した精霊術による治療だよ。
ちなみに、ホ○ミじゃなくて、ベホ○ズンに様々なステータス異常を治す効果が付属されたみたいな精霊術なんだ。
とっておきの、、というか、これしか出来ない。
虹色のオーラが、夜の闇を照らした。
それはジョニーを包み込んでいく。
仲間達が驚いていた。
光は、やがて、ゆっくりと収束した。
そして、
ポロッ。
ジョニーの体内から銃弾が飛び出たのを最後に、光は消えた。
「あ、兄貴?」
「もう、しんどくないだろ?」
ジョニーが夢でも見るように、自分のお腹を見た。
「兄貴!痛くないっす!それに、元気出てきたっす!兄貴ー。兄貴ー」
ジョニーは目からポロポロ涙を流していた。
「助けに来てくれたんすか?」
「そうだ。帰らないお前たちを心配したカイロスから聞いてな」
「嬉しいっす!兄貴ー!ありがとうございます。でもどうしてここが?」
「ま、色々あるのさ。一番はあのステッカーだな。馬車の中にあったぞ」
「あ!あれっすか?どこに貼ろうか迷って、ずっと持ってたんす。そうか馬車に落としたのか」
「あれに助けられたな」
「そうっすね、あ、な、なら!?」
「却下だ!」
「うぅ。まだ何も言って無いのにー」
言いたい事はわかる。
でもダメー!(笑)
みんなに笑顔が広がった。
地獄で仏とはよく言うが、地獄で精霊王モドキ。
人を救うのは、神や仏だけじゃないんだぜー。
舐めんなよー!
誤字脱字、句読点抜け、あるかと思われます。
そんな中、読んでいただいて、ありがとうございました。
急いでアップしたので、、、。
推敲しきれてないかもしれません。
情けないです。
すいません。
えー、オズの本来の戦い方というか、やり方というか、そういうモノを書いてみました。
ちょっとはオズを見直して頂けましたでしょうか?
ちなみに墜落とかも、普段通りです。
オズ。ドンマイ!




