9:二人は似てる?
ついに、不思議なが消えました…(汗
いや、でも、ハテナマーク付けたし!
(あんまり関係ありませんね………)
「愛莉ちゃん、どうしたの?そんな所に突っ立って」
「っえ?…あ、摩雪君」
場面はあれから昼休みに移る。
やっぱり思考回路がおかしくなったか、私自身がおかしくなったかのどちらかだろう、とあの時の気持ちは決め付ける事にした。けれど愛莉はいまいち納得がいかず、教室の端っこで呆然と突っ立っていた訳である。
私を現実世界へと引き戻してくれた事には感謝だけれど…
摩雪君って…………………………
もんの凄い気まずい。
なんてったって、急に泣き出してしまったのだから。摩雪君だって対応に困るはず…?なんだけど。
「大丈夫?ほら、昨日。何かあったのか?」
………………れれれ?何で?!全然気まずそうじゃ無いんだけど。
まぁ、それが摩雪君なんだと納得する事にしよう、うん。考えるのって性に合わないし。
「あ、えっと。大丈夫だよ。あと、泣いたのにはちょっとした理由があって」
「…うん?」
私の無力さが、なんて事は勿論言えない。
恥ずかしすぎる…。それにそんなに素直に出来てないから、私。
「いろいろねぇ。あ、詮索はしないから、心配無く」
「ありがと…」
やっぱりいい子なんだな、摩雪君って。ふっと、そんな事を思う。
えっと、結城のお兄ちゃん、って事は血が繋がってる訳で。
それは何となく分かる気がする。さり気ない優しさを、二人は持ってる。そこが、何となく似ていて。
私は最近まで気付く事が出来なかった。結城があんなに優しいなんて、知らなかった。
――――近くに、いたのにね。
でも、だって、あの毒舌摩が実は根は優しいなんて、気付く訳無いじゃん!そうだよ、私は何にも悪くない!!
何を私は思い悩んでたんだろ…。
あぁ、もう!
「結城の馬鹿野郎っっ!!!」
イライラした愛莉は思わず叫んでいた。まぁ、八つ当たりに近いけれど。
そしてそして、今日の私の運は悪いらしい。
…噂をすればなんとやらってヤツだ。
「誰が馬鹿だって?」
「ほえ?…ふぎゃぁ!」
つまりそこにいたのは、結城だった。