16:愛莉の爆発?
こ…こいつはぁぁぁ!!!
「おーおー、愛莉がガラに無く燃えてる」
そしてこのタイミングで結城。
私って、本当に呪われてるのかも?!
てゆーか、神様 私何かした?!あなたに何かしたって言うの…。
いるなら返事しなさぁぁい!!この礼儀知らず!
最後の方はよく意味が分からないが、確かに最近の愛莉は不幸続き。
こうなってしまうのも無理は無い…と思う。
そして結城の登場は愛莉だけに影響があった訳では無い。
山野君…だけでも無い。クラス全員だ。
「枡里…お前は…」
「あ?山野。久しぶり。ってかお前まだ愛莉追いかけまわしてるのか。こんな奴を」
この状況を全く分かっていない結城は“いかにも”みたいな顔をして、愛莉を指差す。
結果、山野の火に油を注いだ。
それだけで無く、愛莉の限界まで来ている怒りはついに爆発した。
「あなたねぇ、こんな奴は無いでしょ」
爆発してもお前とかあんたとか言わないあたり、愛莉らしい。
けれどもちろん平常心なんて、とっくにどっか行った。
普段控えめな愛莉だからか、余計に怖い。
その場にいた全員の背中に冷たいものが走った。…いや、摩雪と結城以外のだ。
結城は慣れたため、摩雪は…きっと鈍感なのかツワモノなのかだろう。
「はいはい、愛莉ちゃん。とりあえず廊下行こうか」
「へ?あ…………う、ん」
やっと自分の言った事が理解出来たのか、赤面しながら廊下へ摩雪と向かった。
摩雪君って一体何者なんでしょうね? 笑