学校へ行くそうです
4月、それは桜が散り暖かな日が差し始めて来る日々。
そんな折たかゆきは猛烈に凹んでいた。いや、どちらかと言えば凸っていた。
「ほら、たかゆき。念願の学校だ……周りには女しかいないが、お前ならここで有意義にやって行けるだろう。頑張れよ!! ぺっ」
「何に対して唾を吐いたんだよ。どんだけ女嫌いなんだよ。軽く引くわ」
頬をひきつらせ、変質者は嫌そうに苦虫を潰していた。
てか、苦虫食べろ。
「たかゆき……お前さ意外と地頭良くて助かったよ。簡単に裏口入学できたし」
「おいやめろ、そんなこと堂々と言うな! ここには頑張ってる入った人達ばかりなんだから。失礼だろ普通に考えて」
「そう……だったな。まあ、事実だから仕方ないけど。それでも半年勉強頑張っただけなのに私立高校1発合格とか凄いよ。俺なら無理だあはははは!!!」
(何言ってんだこいつ……)
「おやおや、たかゆきさんですね。お久しぶりですね。面接……以来かな?」
「あ、お久しぶりです。学長」
少し背の高い女性で、丸メガネ、少し白髪混じりのショートヘア。
気品溢れる老女だ。
少しくすんだ赤色のスーツが似合っているその方はとても優しい笑顔の持ち主だ。
「今日は入学式、しっかり気を引き締めて行くように。特にあなたは『男の娘』バレたら警察が動きます。そんなエロゲみたいな状況ですが絶対にバレたらダメです」
「なら、入れないでくださいよ……」
「だって━━面白そうなんだもん」
(あ、ダメだ……この変質者と同じ物を感じる)
「さて、私は多忙な身これにて失礼致します。アカハタ……変態は土に埋もれて死になさい。それでは」
(あぁ、嫌われてるんだ……へへっ)
「あの目……いいだろ。毎回あの人に野路られたいっていう気持ちが溢れてくるんだ。俺は女は嫌いだがあいつだけは嫌いになれないんだ。どうしてだろうな」
「それはお前が変態なだけでわは?」
変質者はジト目で俺を見てきたが、フルシカトした。