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ギャグという名のメサイア  作者: モーシゲル
1/4

女神様と対談

 最初にこの主人公は、人外、ケモナー好きと書いてありますが、自分もそういう趣味です。 

 そのためこの物語では、人間よりもガチ人外キャラとの交流がほとんどでございます。 

 ヒロインもガチの竜です。

 そんな自分の書きたかった小説を初めて投稿してみたのですが、語彙力は正直得意ではないです。

 後、投稿にかなり時間が掛かるかもしれないです。

 そんな素人ではありますが、それでも気軽に読んで頂けるのならば幸いです。

 

 

 


 

 

 ここは真っ白な世界。

 千里まであるのか?、それとも狭い空間にいるのか?。 

 そう錯覚になりそうなほど、何もない世界。

 そこになぜか突っ立っている、平凡な顔立ちの青年は、非常に戸惑っていた。

 なぜここにいるのか?。

 遡ること、あれは青年が自分への誕生日プレゼントで決めていた、ケモナー恋愛ゲーム[お稲荷ちゃんの嫁入り]が発売する日に豪雨の中、周りに大きさが異なる店、建物が並ぶ歩道を傘に守られながら疾走していたことだ。


「うお〜!!、もー靴がべちゃべちゃだ〜、母さんにも心配してて悪いけど、俺はどうしても待ちきれねーんだ!!、早くやりたーいんだ!!」


 横断歩道の信号機が落ち着けと言わんばかりに赤となり、青年は止まる中、暗雲がゴロゴロと鳴り響く。

 そして青になる直前、ピカーと1億ボルトの落雷が、轟音と共に青年にピンポイントで運悪く直撃。

 

「早くしろよ〜〜、おっ青になっt、あぎゃぴぴゃべびゃぽょぱゃひゅやーーーーー!!!!!」


 静電気のピリっとした衝撃を遥かに上回るほど、全身が焼け付くような激痛が走った。

 彼はそのまま心肺停止、白目を向けながら短い人生に幕が降りた。


「おい!、今ここ落ちたよな!?、つかおい!?、人が倒れているぞ!!」

「君!!、大丈夫か!?、なっ!?、脈がない!?」

「今救急車呼びます!!、もしもし!!、人が倒れていて!ーーーーーーーーーーー」




 ◆◆◆◆




 そして今に至る。


青年「ん?、ん!?、なんだここは!?、たしか雷に打たれてそれで〜〜、いやどこここ!?、あーー!!、もしや死後の世界的な!!、あーー!!、お稲荷ちゃんの嫁入り買えんかったーーー!!」


「ようこそ、久しぶりよの〜、転生者が来るのも、というか随分賑やかな奴じゃの……」


 後ろから古風を感じさせる落ち着いた、後少々困惑してる女性の声が聞こえた。

 純白の着物に、銀色の頭髪、透き通るような肌、常人離れなほど綺麗な顔立ち、容姿全てが完璧な美しさである。


「おっほん、戸惑う気持ちは大いに理解出来ておるのじゃ、誰しも死後など分かるはずもないからの〜、妾は輪廻を司る女神リア、お主に新たな命を与える者、宜しーーー」


青年「あーーー!!、俺は死んだんだー!!、買えんかったーーー!!、うわーん(泣)お稲荷ちゃーーん!!」


リア「ーーーおじゃ……、気付いておらんの……、先程からお稲荷ちゃんと叫んでおるのは何奴のことかの、おーい!、落ち着かんかー!、話が進まぬぞー!」


青年「だ!?、誰ですか貴方は!?、そんなコスプレして!!」


リア「要約気付いたのじゃ……、コスプレなのではない、妾は輪廻を司る女神リア、お主は転生者として選ばれた故、ここにおるのじゃ、まずは深呼吸して落ち着いて欲しいのじゃ、頼む……」


青年「す〜、は〜、先程はお見苦しい所失礼しました、名乗り忘れましたが、俺は春山笑真(ハルヤマショウマ)です、ーーーでは……、ここは!?どこですか!?、俺は死んだんですか!?、転生者てなんですか!?、お稲荷ちゃんの嫁入りてここに売ってますか!?」


リア「ーーーおじゃ……、落ち着いてからの質問攻めかの……、勿論教える故、最初に問うが……、お稲荷ちゃんの嫁入りなど売っとらん!!、妾を店の店員と間違えるでない!!」


ショウマ「ガーーン!、この日のためにお小遣い節約してたんです……、あ〜〜死ぬ前にやりたかったな〜(泣)、うっうっ……」


リア「口で、ガーーンと言うのはお主くらいじゃ、気の毒じゃが諦めい、ふつーは家族と友人の別れを惜しむと思ったのじゃが……」


ショウマ「ーーーあっ……、お父さ〜〜ん!!、お母さ〜〜ん!!(泣)」


リア「あっ……、で、言い直して泣かんでもええ……、悲しいことは十分伝わった故、そろそろ質問の答えを言うてもええやろか?」

ショウマ「す〜、は〜、ふ〜、お願いします」


リア「まず、見ての通りここは真っ白な世界じゃが、ここは転生者と対話するために妾が作り出した空間じゃ、次にお主が言った通り、気の毒じゃが死んでおる、今は霊体の状態で対話が出来ておるのじゃ、そして最後……、これこそ本題じゃ、お主は転生者、言わばお主が住んでおった世界とは違う世界で第二の人生を歩める者に選ばれたということじゃ」


ショウマ「やっぱり死んだんか……、んっ?、俺の住んでた世界と違う世界?、それは〝異世界〟てことですか?、あのラノベ小説での物語で出てくる……、あれですか?」


リア「そうそう、話が分かって良かったのじゃ、言い忘れとったがその世界を〝ファルネス〟というのじゃ、まずはその世界を見してやるのじゃ」


 そう言うとショウマと女神リアが立っている床に、見下ろすように大地、自然豊かな森や山が映し出された。


ショウマ「うわ!?、びっくりした!?」

リア「安心せい、これは今のファルネスの世界を写し出してるだけじゃ、最初に、この世界には人間は勿論、エルフ、マーマン、ゾアン等多種多様の種族が存在しておる。人型以外の種族に関してじゃが、お主の世界と余り変わらぬのもおるが、その中で頂点に君臨するのが竜じゃ、幻獣とも言われており滅多に人前には現れぬ、またこの世界には魔法やそれを利用した魔学が存在しておる、それにより国や文明も大いに発達して来たじゃ」


ショウマ (ゾアンてたしか、獣人の種族だよな〜、マズルの可愛い鼻、もふもふの毛、お稲荷ちゃん見たいなケモナーだったら嬉しいな〜〜) 

「あっ、え〜と人以外の種族も沢山いるんですね、因みに多種族いると言いましたが、共存とかはしてるんですか?」


 ショウマの質問に、女神リアは少し悲しげな表情を隠せ無かった。


リア「うむ、良い質問じゃ、かつては共存していた所もあったのじゃが、この世界の人間の中にはそれ以外の異種族を差別し、奴隷にして商売する地方もある、言うに耐えない理由もあるがの……、悲しいことじゃが、先程話した魔法と魔学を使い、他種族との戦争も何度か起きた……、緑の草地を、多くの種族の血が悲鳴と共に染まっていくのをどれだけ見たことか……」

 

 ショウマは()()した。

 女神リアが奴隷の話で、言うに耐えないという言葉は恐らく、エルフと言った見た目が美しい種族を売った後、どうなるかは言葉で表示するのは余りに酷い、その意味ではないかと。

 ラノベ小説をよく読んでいる時、異種族を奴隷にしている場面は、良くあることだが、家畜のように首輪をはめられ、焼印を押され、鞭に打たれ死ぬまで働かせる場面は、やはり辛いものだと。

 そして、理由は多々あるがやはりファルネスでも戦争という言葉は存在している。

 秩序と混沌、平和と戦争は、もしかしたらどの世界でも共通してるのではと。


リア「お主にファルネスの世界を教えるつもりが、怖がらせてしもうたの、この世界に転生すると言うのに……」


ショウマ「いえ……、話をして頂き感謝します、俺の住んでた世界でも、戦争は有りました、内戦が続いてる所もあります……、偏見、差別も良くある話です」


リア「そうか……、お主の世界も平和ばかりではないのじゃな……、転生のことじゃが、決して強制ではない、お主には二つの選択肢がある、ファルネスへ行くか、あの世に行くかじゃ、お主ならあの世の天国へ行けるじゃろ、迷うことはないのじゃ、答えは解っておる、お主はーーー」

ショウマ「俺は……、ファルネスに行きます!」


リア「そうそう、天国で幸せに……、ーーーん?、お主……、ファルネスと言うたか!?」


ショウマ「はい!、ここまで話して貰って俺行きたくないです!、な空気じゃないので仕方なく……、っと言うのは冗談で、俺は今18歳です、ほんとは進路もこれから決めよう!、て時に死んだんで、もっと生きてたはずの時間をファルネスで新しく過ごせたらいいなと思ったので!」 

 (ファルネスにもしかしたら、人外、ケモナーキャラがいっぱいいるかも知れない!、だから行って見たい!!、という理由も半分あるのは極秘極秘……)


 女神リアは最初は驚いたものの、静かに笑みを浮かべた。

 この青年、春山笑真も選ばれし勇気ある者だと感じながら。

 

リア「お主……、いや、ショウマがそう望むのなら、この輪廻を司る女神リア、お主に力を授けよう」


 宣言した瞬間、女神リアの右手の平にボウリングぐらいの大きさの青い水晶玉が出現した。


リア「ショウマを転生者として選んだのは、妾が神力を使い創造したこの〝蒼玉(オーブ)〟の導きじゃ、この蒼玉(オーブ)をお主が触れた時、ファルネスの運命を大きく左右する力を得られよう」


ショウマ「ごくり……、運命の左右?、その青い玉に触れたらそんな大袈裟な力得れるんですか?、後〜それって触れたらバチっとかもしかしたら痛いですか?、俺、静電気体質なもんで……」


リア「心配せんでも起きんわい、静電気を気にする転生者はショウマお主が初めてじゃ……、さっきも言うたように、この蒼玉(オーブ)はお主に強大な力を与えてくれるのじゃ、これまで選ばれた転生者は、これによってそれぞれ適した力を手に入れた、炎を操る灼熱闘士の力(ブレイズパワー)、武器を意思のままに生み出せる火器武装の力(ウェポンパワー)、魔法を無限に扱える無限術者の力(エターナルパワー)、等など沢山あるわい」


 例えば、暑苦しい男の場合は、灼熱闘士の力(ブレイズパワー)、武器マニアの場合は、火器武装の力(ウェポンパワー)と選ばれる。

 なぜ名前が四字熟語ぽくなるのかは、蒼玉(オーブ)を作った女神リアさえも分からない


リア「さー触れて見よ、お主が選ばれた意味は力を手にした時に、問われよう」


 ショウマは恐る恐るその玉に触れた。

 すると瞬間玉は青く光輝き、眩い光にショウマは驚いたが、その後、ショウマの身体全体に何かが入り込んだ感じがした。

 なんとなく凄い力を得た気分も感じながら。


リア「ふむ、無事に得ることが出来たようじゃの、さてどんな力を得たのかの〜」


===============


    常識無視の力(ギャグパワー)


===============


リア「ーーーーーえっ……?」

ショウマ「なんですか!?、そのリアクションは!、もしかして失敗とか外れくじですか!?」


ショウマも女神リアの隣に行き、眼をまん丸にして表示した部分をガン見する。


ショウマ「ーーーーーえっ……?」

リア「そうなるじゃろ?、これまで蒼玉(オーブ)は少なくとも、属性系、物理系、その他は魔法系や精神系、変身系と能力的に分かりやすい名前だったのじゃが、ギャグパワーで常識無視の力とは、なんの力かよう分からんの〜?、ショウマは常識を守らん人間じゃったのか?」


ショウマ「いやいや!、そんなことはありません!、外出する時は必ずハンカチとテッシュを必需!、帰宅後は必ず手洗いうがい!、電車の優先席は必ず譲ります!、毎週金曜日の《ここら辺に行っK》は常に見逃さず鑑賞!、後はーーー」


リア「ーーーもうええわい!、最後の以外はショウマが常識を守る人間なのは一応分かった、少なくともお主は蒼玉(オーブ)に選ばれ、無事に力も得た、失敗ではないのは確かじゃ、このギャグパワーのギャグに関しては謎じゃが……」


ショウマ「俺の世界で、ギャグとはコメディアニメとかの笑いの為に、はちゃめちゃで常識的に有り得ないことがあったりして〜、要は多分ギャグ補正の意味ですかね?、見た限りでは……」


リア「なんでもありで、常識的に有り得ないことが起こる意味で、ギャグ補正……、それが常識無視の力(ギャグパワー)ということかの?、そう聞くと強そうな能力じゃの、ま〜ファルネスで過ごせば少しずつ分かるじゃろ、ではそろそろお主をファルネスに転生させる準備をするかの」


 女神リアの両手に銀色の魔法陣が出現し、ショウマの立ってる場所全体に同じように魔法陣が展開した。

 ショウマは少し驚いたが直ぐに女神リアの話に集中する。


リア「この魔法陣はお主をファルネスに召喚したと同時に、霊体から生を持った新しい肉体に生まれ変わる、それと言い忘れておったが、蒼玉(オーブ)は力を与えたと同時に通訳特典も付いてくるのじゃ、ファルネスで言葉が通じないのは不便じゃからの、後、生活で困らんように頭で念じるだけで、ファルネス共通の通貨を出せる能力も与えておいたのじゃ、通貨は3種類、金貨、銀貨、銅貨じゃ、地球で言うと金貨は1万円、銀貨は千円、銅貨は百円、と覚えておけばよい、ただし、容易に多く出さぬよう気を付けるのじゃ、盗賊と言った金目を狙う者にもしや目をつけられるやもしれんからの〜、覚えたかの?」

ショウマ「えと〜すいません、メモ帳てあります?、もう一回お願いします、ほんとにすいません」


 一旦魔法陣を解除した後、女神リアは、しょうがないと言いたげな顔で、左右の手から銀色の歪な模様のメモ用紙と銀の筆を出現させ、ショウマに渡した。

 計2回の説明の繰り返しでやっと理解することが出来た。


リア「やっと理解したかの……、ついでにそのメモ用紙と筆もやろう、お主はどうやら話を聞くのが苦手なようじゃの、それらは無限に使用出来る故、聞く際はこまめにメモした方がいいかもしれん、ーーーでは、そろそろお主をファルネスに送ろう」


 女神リアは、再び魔法陣を展開させる。

 そしてショウマに真剣な眼差しで、見つめる。


女神リア「では最後にショウマ、これはお主の人生じゃ、お主は自由にあの世界で過ごし、どの道にも行ける、そしてその道が、今のファルネスをもしかしたら大きく変えるやもしれぬ、しかしどの道に行っても、お主は自分の道を信じ、突き進めば良い!」


ショウマ「メモメモ……、はい!、行ってきます!!、」 

 (父さん……、母さん……、何にも恩返し出来ないで死んでごめん、でも俺頑張るよ!、第二の人生を力いっぱい生きるよ!、ギャグパワー!とメモ用紙!と共に!!)


 ショウマはそう強く誓いながら、魔法陣の光に包まれながら、消えて行った。

 

リア「ーーーよし、今回も勇気ある転生者をファルネスへ無事に送ることが出来て良かったのじゃ、しかし……、中々個性豊かな青年じゃったが、どこか優しさのある感じじゃったの〜、ーーーあっ!!、そういやショウマにどの場所に転生させるか言うの忘れとったわ!、少なくとも危ない場所ではないと思うのじゃが〜〜」


 魔法陣で送るのに決めた座標を調べた所。


リア「精霊の森……、なんてことじゃ、あそこには人間を憎む竜が住んでおることで有名ではないか、ショウマよ……、ファイトじゃ!!」


 蒼玉(オーブ)から授けられた常識無視の力(ギャグパワー)を持ってるから大丈夫だろ〜と、既に召喚済みの彼に向けて、親指を立てながら気休めな応援をする女神であった。

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