0007
声がした方に行ってみとると、そこでは4人の男女がゴブリン数十体と戦っていた。しかしその中心にゴブリンをそのまま大きくしたような生物がいた。その体の大きさはゴブリンの約2倍以上は確実にあり、その大きな手には、ゴブリンくらいの大きさの棍棒をもっていた。
「眺めてないで助けてくれ!」
「ああ、わかった!」
なんだあのバカでかいのは。
「【神眼】」
~~~~~~~~~~
種族 オーク
年齢 11ヶ月
レベル13
ジョブ
体力 350/311
攻撃力 110
知識 0
MP 0
物理耐性 50
魔法耐性 20
パッシブスキル
怪力Lv5
スキル
狂化Lv2
~~~~~~~~~~
「うわ、狂化とか物騒なのもってんな」
周りにいるゴブリンはおっさんの仲間がやってくれてるし、オークを抑えるか。
「すまない!助かる!」
「大丈夫だ!」
助けに入ったもののこいつ力が半端ないしこの調子じゃ一発で獲れるかわからんな。
「おっさんは、仲間を助けに行ってやれ!」
「お、おっさん……わかった!オークは任せたぞ!」
「おう!」
何故か首を振っていたが大丈夫だろう。
しかし、身体強化を使っているからなんとか拮抗しているが切れたらやばいな。なら、即効できめたほうがいいな。
再びオークが棍棒を振り下ろしてくるが、それを鉄剣でそらし、オークの懐に入り込む。そのまま鉄剣でオークの腹を下から斜め上に切る。
「ブモォッ!」
一撃食らったオークは後ずさっていき、再度吼えた。
「ブモオォォォッ!」
するとオークの目が充血し腕の筋肉が膨れ上がった。あきらかに何かのスキルを使っている。
「それは狂化だ!気をつけろ!」
「わかった!」
戦いながら首だけこっちに向けるなんて器用なことをするもんだな、と思っているとオークが動き出した。
「ッッツ!」
オークが足を踏み出すと地面にひびが入り、さっきとは段違いの速さでオークが突っ込んでくる。力も段違いの強さになっている。
「強くなりすぎだろ!」
拮抗していた力が狂化によって一気に崩れ、今度はケイが劣勢になってしまった。上から振り下ろしてもはじかれ、横に薙いでも防がれる。もう一回と剣を振り下ろした瞬間に剣をはじかれ、今までと同じように間を取るかと思っているとオークが間を詰めてきた。とてつもない速さで避ける事ができず横に吹っ飛ぶ。
「グッ!」
ゆっくりと立ち上がり腕が動くか確認してみるが、
「駄目だな使い物にならない」
今の一撃で骨にひびが入ってしまったのか腕を動かしても激痛が走るだけだ。こうしてる間にもオークが近づいてきている。
「やばいかもな」
「【火の魔球】!」
すると突然オークの後頭部に火の玉が直撃する。突然の衝撃にオークがうろたえているが、突然のことにケイも驚いてはいたがケイがその隙を見逃すはずもなく剣を左手に持ち替え、オークの頭の上に剣を振り下ろす。
「止めだッッ!!」
「ブモオオォォォッッッ!!」
ケイがオークの頭に剣を振り下ろすとオークは叫び後ろに倒れた。
「すまない、助かった」
「危なそうだったからな、そんなことより腕は大丈夫か?」
「いや、ものすごく痛い」
「痛いのかよ!早くポーション飲め!というかポーションはあるのか?」
「あるぞ。これだろ」
「ああそうだ。早く飲め飲め」
「わかったわかった」
ポーションを飲むと急速に腕の痛みが引いていく。ポーションの効果に驚いていると、おっさんの後ろから男女が近づいてきた。
スキル説明
狂化 身体能力が爆発的に上がるが敵味方関係なく攻撃してしまうため、ほぼ最後の切り札にしか使えない
ファイアーボウル 低位の火魔法威力は低位の魔法の中では高い
火魔法 魔法の中で一番火力が高い
魔物説明
オーク 力が強く狂化が使え、銀級数名で対処できる