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今日も今日とてダンジョン探索していきまーす。どうも既にダンジョン探索に飽きてきたケイです。理由を言おう。とてつもなく簡単だ。




敵が弱すぎる。


このダンジョンに入って死にかけたのは独自進化したサファイアリザードマンだけだ。そんなに何回も死にかけても困るが俺の大太刀を使えばほとんど一発だし、ルカはボスとしか戦わないといってあくびをして後ろからついてきてるし、キサラギさんやエルデン達はみんなで仲良く談笑している。俺の血まみれの鎧と次々と俺に襲い掛かってくる魔物という場所だけ見なかったら平和だろう。俺がずっと大太刀を振り回し続けていたため今は二十五階層のボス直前にいる。王城でもらった地図が正しければもうすぐだ。


「ルカ、もうすぐでボスっぽいぞ」

「今度は強いやつを期待しとくかー」

「ま、危なくなったら助けてやるよ」


最後の角を曲がるといつもどうりの大きな扉がある部屋についた。だが、一つだけいつもと違うところがあった。


「テントがあるな」

「こんなところに一人でか?」

「どうする?」

「近づいてみるか?」

「そうしてみるか…」


俺が一人で近づいていく。


「【キャッスルウォール】」


一メートルほどまで近づくと薄く光る壁がケイの行く手を阻むように現れる。


「これは…」

「僕に攻撃しようとしたのは誰だい?」


そして中から見覚えのある顔が出てくる。


「あれ?ケイじゃないか!?」

「あーエリオットか?」

「名前を覚えててくれたのか!」

「ああまあな。それでお前は何でここにいるんだ?」

「君に勝つためかな」

「俺?なんでだ?」

「まさかサンを使って負けると思わなかったからね。あれは正真正銘僕の本気だし、あれで負けちゃったからにはもっと強くなるしかないからダンジョンに入ったってわけだね」

「一人でここまで来たのか…」

「結構余裕だったけどね」

「じゃあ今からお前はボスを倒すのか?」

「ちょっと休んでただけだしそうしようかな」

「わかった。仲間にそう伝えてくる」

「了解」


ルカたちの元に戻り、エリオットがボスを倒すと伝える。


「エリオットは確かケイと決勝戦で戦ってたやつだな」

「あいつは強いのか?」

「今ケイは金級だがエリオットは白金級だったはずだな」

「つまり強いんだな!」

「そ、そうだな」

「あの人の戦いを私も見てみたいです!」

「今回は俺も譲ってやる!」

「じゃあエリオットに倒してもらうか」

「僕からしたら余裕だね」


エリオットがバンッと両手で扉を勢いよく開ける。中には頭が二つあり、黒いローブを纏いながら手に球体を持った骸骨がいた。


さてさて~あいつのステータスは【神眼】。


~~~~~~~~~~

種族 カーススケルトン

年齢 2年11か月

レベル3

ジョブ ネクロマンサー

ジョブ履歴

戦士 魔法使い


体力 1300

攻撃力 300

知識  530

魔力  480


物理耐性 380

魔法耐性 550


パッシブスキル

魔法攻撃力強化Ⅼv17

スキル

死霊魔法Ⅼv14

死体操術Ⅼv17

分裂Ⅼv8

火魔法Ⅼv9


~~~~~~~~~~


魔法特化か。エリオットは近距離もいけるが大体が魔法による攻撃だ。敵は魔法耐性もたかいから少してこずるかもしれない。


「【太陽(サン)】」


前の試合の時より何倍も小さい太陽が現れた。大きさだけならファイアーボールと同じかもしれない。が、それが3つ作り出された。


「これくらいでいいかな」


3つの太陽をカーススケルトンに向けて放つ。しかし、速度がそこまで早いというわけでもないので避けられそうになる。


「おっとよけちゃだめだろ【輝煌銃】」


そこでエリオットは銃を出し、構える。


[バンバンバンッ!!]


連射した銃の弾はすべて太陽に命中する。


[ボッッッガアァァァン!!]


一つの太陽が爆発すると連鎖的にほかのふたつの太陽も爆発する。部屋全体が紅蓮に包まれ、炎が消えた後には魔物がいた痕跡が全くなかった。


「サンの魔法、爆発力が上がったか?」

「お、よくわかったね。前より魔力を一点に集中させて魔力の密度を濃くしたから一気に爆発するようになったんだ」

「もはや殲滅魔法だな」

「今はまだ殲滅魔法くらいだけど僕の魔力が増えれば広範囲殲滅魔法くらいにはなると思うよ」

「凄いな…」

「僕はこれでも国から依頼されることもある冒険者だし次の帝国との戦争の時にでも使ってみようかな」

「帝国と戦争するのか?」

「うん?それがね。いつもならもう少し後に仕掛けてくるんだけど帝国の皇帝が勇者たちに興味を持ったらしくて戦争を速めたんだよね。しかもいつもの小競り合いみたいな感じじゃなくて結構本気で仕掛けてくるっぽいからね」

「戦争ねー」

「君も冒険者なら行ってみたらどうだい?ほとんどの冒険者はビビッて行けないけど君ほどの実力者なら大丈夫だろう」

「それは国からの依頼なのか?」

「多分今回も国からの依頼だと思うよ」

「なら俺は直接依頼されるかもしれないな…」

「あー君は優勝者だしこの僕に勝ったからね!」

「そうだな」

「ケイ。いつまで話してるんだ。そろそろ次の階層に行くぞ」


ジト目のクリスがそういってくる。


「わ、わかった」

「じゃあまたあとで話でもしよう」

「そうだな」



戦争なんて日本生まれの俺からしたら戦争なんて過去か別の国の話だし本の中の話のようだしな。いくら人を殺すのに嫌悪感がないといっても殺したいわけじゃないからなー。……いったいどうなることやら…。



ダンジョン探索四日目終了


この世界の情報

国からの依頼 冒険者ランクが上になると国からの指名依頼が稀に来ることがある。そのほとんどが護衛や戦争への助力など

魔物説明

カーススケルトン 二体のスケルトンが融合して進化した。魔法使いのスケルトンのほうが力が強かったためにネクロマンサーになった。

スキル説明

魔法攻撃力強化 魔法の威力が上昇する

死霊魔法    ゴーストやスケルトンなどを操ることや生み出すことができる

死体躁術    死体があれば好きなように動かすことができ、ゾンビに変えることもできる。聖職者などから忌み嫌われている

分裂      スライムなどに見られるスキル。体を複数に分かれさせることができる。分裂できる数はこのスキルを持っている魔物によって違う

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