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「【神眼】」


~~~~~~~~~~

種族 サファイアリザードマン(独自存在進化)

年齢 1年5か月

レベル16

ジョブ 魔法師


体力  2000

攻撃力 700

知識  240

魔力  450


物理耐性 550

魔法耐性 400


パッシブスキル

怪力Ⅼv20

硬化Ⅼv13

スキル

水魔法Ⅼv17

竜水魔法Ⅼv11

尻尾術Ⅼv14

甲刀術Ⅼv16

無詠唱Ⅼv15

槍術Ⅼv19

剣術Ⅼv10

投擲Ⅼv13

二つ名

同種殺し


~~~~~~~~~~


「あれは希少種のようなものだな…」

「希少種なんですか!?」

「あれはいくらお前らでも無理だろ…」

「希少種ってなんだ?」

「希少種は独自に進化、または変異した個体のことだ。当たり前だがとんでもなく強い。ほとんどの希少種が覚醒級だな」

「それは強いってことか!!」

「確かにそうなるが油断していると私たちが一瞬で屍に変えられるぞ」

「じゃあ俺らから攻撃するか。【影魔物(シャドウモンスター)】」


ケイは今まで戦ってきた魔物の中でトップレベルの魔物を作り出した。


「あれ前の俺じゃねえか」


ケイが作り出したのはオークキングとスカイスネイクキングだ。二匹は素早い動きでリザードマンに近づく。するとリザードマンが手の甲にあった刃が指程度の長さまで短くなり、片方の手にに水色の魔法陣を作ると手に水が現れ、水の量が増えると剣の形になった。


「ブモモモオオォォォ!!」


オークキングがタックルで攻撃しようとすると、リザードマンが流れるような動きでオークキングの首を刈り取った。


「シャアアアァァァ!!」


次にフライスネイクキングが空からリザードマンに向かって襲ってくると血と水の混ざった剣をフライスネイクキングに向かって投げると見事に頭を貫き、一歩も動かずにスキルは使えないとはいえ、王級二体を瞬殺した。


「魔法も使えて投擲することも可能。剣術は一級か」

「勝てると思うか?」

「魔力が切れる気で戦わないと勝機は一切ないな。元々サファイアリザードマンは防御力が高いのにそれの希少種じゃ生半可な攻撃はきかんだろう」

「ということは最初からフルってことか」

「そうなるな」

「そうとなりゃさっさと行くぞ!!【風歩】【エンチャント】」

「援護します!!【十文字槍(クロススピア)】!」

「私も援護してやろう。【飛炎剣(ひえんけん)】」


ルカがリザードマンとの距離を詰め、リザードマンに向かって攻撃を放つ。リザードマンは再び手に魔方陣を浮かび上がらせるとリザードマンの手には斧が出現した。そしてリザードマンは斧をクルッと回し、先でルカの剣を受け止める。


[ガキンッ!!]


「ッ!!」


そして次にリザードマンは空中に水でできた塊を炎剣に向かって発射する。


[ジュウゥゥ…]


クリスが生み出した超高温の剣は水のなかで完全に消失した。


「私の炎が消された!?」


上から曲線を描いて飛んできている5メートルほどの槍に対してはもう片方の腕に斧をもう一本作りだし、槍に向かって投げると斧は回転しながら槍にあたり、槍は大破し、斧は形を崩した。


「今の攻撃全てに完璧に対処するのかよ…」

「ケイ!早く来てくれないと俺がやばい!こいつ片腕のくせに力が半端じゃない!」

「すぐ行く!【意識分裂】」


ケイは無詠唱で身体強化とエンチャントを使いながらリザードマンに迫る。


「【抜刀】」


リザードマンはこちらを見ると剣を作り出し、ケイの攻撃も防ぐ。だが、今のケイはルカ以上の力だ。片手間で防げるほどではない。そんのことをリザードマンも理解したのか三本ある尻尾のうちの一本に槍を作り出し、器用に尻尾で持つと、ルカに向かって突く。


「ッと」


ルカは自分の剣を後ろにほおり投げ、自分も後ろの下がり落ちてきた剣をキャッチする。


「私も手伝ってやるか。【火炎剣(ファイアソード)】。ルカ肩借りるぞ!」

「おい!」


クリスが駆け出し、ルカの肩を使って跳躍する。


「ふッ!!」


リザードマンは今は両腕でケイの相手をしているために尻尾に斧を作り出すとクリスに向かって投げつける。


「【炎の盾(ファイアシールド)】」


クリスは何枚も重ねて盾を出し、斧を蒸発させる。


「ガアァァ」


リザードマンが今度は手に剣を構える。


[キィィィ]


クリスが上から攻撃してきた剣を綺麗に剣で受け流した。


「チッ」


受け流されたとわかったクリスは即座に下がる。ケイも一対一は最善ではないとわかったためにクリス達と同じところまで距離をとる。


「魔物のくせしてずいぶんと多彩だな」

「しかも私の魔力より密度が濃い。重ね掛けしなければ防ぐことすらできない」

「一人で遠距離中距離近距離をあいつは補っている」

「軍のものでもあのような真似などできないぞ!?」

「私の殲滅魔法は強力ですけどここで使ってしまったら…」


その間にもリザードマンは武器を次々と作り出し、両手に剣を持ち、尻尾に槍二本と斧を一本持っている。完全に一人ですべての距離をカバーしている。


「【闇の手(ダークハンド)】【闇の矢(ダークアロー)】」


手や矢を使い、無理とわかっていながらも遠距離から攻撃しようとリザードマンに襲い掛かるが、手は剣で切り刻まれ、矢は槍と斧で弾かれる。


「【解除】」


ケイが意識分裂を解除し、クリスに近づいていく。意識分裂は自分で解除するか倒れるかしなければ常に発動してしまう。


「なんだ?」

「あいつを倒せるかもしれない魔法がある」

「なに!?今すぐ使え!」

「消費魔力量が半端じゃないし、魔力を集中させないといけないから無理だ」

「…私たちは時間を稼げばいいのだな」

「頼む」

「わかった。エルデンとルカは私と攻めるぞ。キサラギは後から援護とケイを守っていてくれ」

「行くぞおおぉぉ!!」

「今日は報告書が間に合わないな!」

「わかりました!ケイさんのことは任せてください!」

「ガアァァ!!」

「【斬域】!」


ルカが斬域を使うとリザードマンが上に跳躍し、よける。


「【攻撃力大強化】【エンチャント】【防御力大強化】!」


エルデンが強化を自身にかけるとリザードマンが落ちてきたところに向かってルカに勝るとも劣らないスピードで駆ける。


「【筋力大強化】!!」


[ガッッッキイィィン!!]


リザードマンの水の剣とエルデンの剣が轟音を立ててぶつかり合う。エルデンが自分の力を上昇させたためになんとか拮抗している。素の力だけであれば弾き飛ばされていただろう。しかし敵が人間ならいいが相手は魔物だ。すぐに横から槍が迫ってくる。


「【炎の盾(ファイアーシールド)】!」


エルデンに攻撃が当たるぎりぎりでクリスが盾をだし、防ぐ。


「まじかよ!!」


が、槍がぐにゃりと曲がり、盾をよけて攻撃をしてきた。元は水のため形などはないのだろう。


「【エンチャント】!【硬質化】!」


エルデンの鎧の肩に白い魔方陣が現れ、消える。そしてそのまま…


[バコオォン!!]


エルデンは槍を肩にもろに食らい、横に吹きとばされた。しかし、鎧は一つも損傷はなく、受けたダメージといえば吹きとばされたときに受けた衝撃くらいだ。


「あいつ強かったんだな」

「王国の騎士をしているのだ。あれくらい強くなければ話にならんだろう」

「確かになッ【ストーム】!」


エルデンがリザードマンから離れたところにいることが分かったためにルカはストームを使う。周りの死体が次々と空に舞い、形を崩していく。だが、やはり希少種。その程度では倒れるはずもなくストームを手に持っていた剣を消し、手の甲の指程度の長さだった剣を再び剣ほどの長さまでだし、切り裂いた。


「おら!次だ!!【嵐斬】ッ!!」

「私も久しぶりに使うとするか!【火炎弾】!」


ルカの嵐斬がリザードマンに二つほど直撃し、周りにもストームが現れる。そのストームの中にクリスの火炎弾が次々と入っていくと、ストームが赤く染まる。中は常に切り刻まれ、熱せられ、呼吸ができないような状況だろう。


「ガアアアァァァッッ!!!」


リザードマンが吠える。炎の竜巻が水にかき消される。


「今まで本気じゃなかったてわけかよ」

「あれはさすがに私達でもさばききれないかもしれんな」


リザードマンの尻尾の先が大きな一つの剣になっており、それが三つある。力任せに振るっただけでもクリス達が耐えられるかわからない。


「クリスさーん!!」


キサラギがクリスを呼ぶ。


「ケイの準備ができたか!!」

「はい!!」

「狩るぞ」


ケイが意識分裂を使った状態で一瞬でルカたちの隣に現れる。


「できるのか?」

「できる。【呪刀】」


ケイは刀を三本だし、リザードマンの刀を切る。


[ザンッ!!]


水の剣は確かに切れたがすぐに水により修復される。


「やっぱり無駄か。魔力をとてつもなく消費するがまあいい」


ケイが一気に魔力を吹き出し、その魔力を操り魔法を発動させようとする。ケイが手のひらをリザードマンに向ける。


「……【呪われし武器の牢屋カース・ウエポンジェイル】」


するとリザードマンに向けられた手のひらに黒い立体魔方陣が現れる。ケイはその立体魔方陣の真ん中にある球体を掴むと、グルッと横に回す。すると魔方陣がさらに大きくなり、リザードマンの周りに次々と黒く染まった槍や剣が隙間なく出現する。


「ガアアアァァァ!!」


リザードマンが剣や槍に向かって攻撃するが、すべて弾かれる。


「………【捕捉】」


ケイがそういうとリザードマンの足に剣や槍が突き刺さる。そしてケイはリザードマンが動けなくなったのを確認すると立体魔方陣の球体を……握りつぶした。


ところでここで話は変わってしまうのだが魔方陣というのはいったいどのような役割があるのだろうか?魔方陣というのは魔法の発動のために必要な情報量を纏めて、発動をスムーズにさせるために必要なのだ。だから大体の人間は魔方陣を使う。魔方陣といってもさまざまであり、発動した魔法を維持させるもの、魔法を操るもの、前進させるだけや、生み出すもの。変質させるものなどもある。では今回ケイが使った魔法は何に分類されるのか?それは維持だろう。魔力で作ったとはいえ呪われているのは本当。ケイの持っている本当の魔剣をモデルにしているために当たり前というべきだろう。呪われている武器は魔方陣の維持を破ろうと常に前進しているような状態だ。もちろん完全に制御されているためにケイもほとんどわかっていない。しかし、ケイはそれを感じ取った。そして魔方陣は維持するために必要なのだ。それを破壊してしまったら?簡単なことだ。維持していたものが消えたために目の前に高速で飛んでいくだけ。ただそれだけ。


「ギャアアアァァァッッ!!」


全身を槍や剣で貫かれたリザードマンは絶叫して、死んでいった。


「【解除】。キサラギ…。すまないが魔力回復水をもてきてくれ…。魔力がもうないからな…」

「わかりました!」


キサラギは戦闘中に邪魔になるために放り投げていたバックを拾いに行った。


「あんな魔法を使っちゃあ流石にケイでも魔力が切れるだろうな」

「あんなに硬い鱗を持っているサファイアリザードマンの希少種を貫くなんてとんでもない威力だな…」

「魔力をこんなにつかったのは久しぶりだ……」

「あんまり喋らない方がいいぞ。私も魔力枯渇になったことはあるがそうとうきついからな」

「そうさせてもらう…」


キサラギがバックを持って戻ってきた。


「ケイさん!魔力回復水ってこれですよね!」

「そうだな…。渡してくれないか…」

「はい!」


キサラギが蓋を開けて渡すと、ケイがごくごくと飲み干す。


「よし!回復!」

「回復水便利だなー」

「その代わり値段がけっこうするがな」

「そりゃそうか」

「で?今日はどうする?まだ進むか今日はもう寝るか」

「寝る!」

「私も久しぶりに魔法を大量に使ったからな。それでいいと思うぞ。もう一度あんな怪物にあったらたまったもんじゃないからな」

「キサラギたちは?」

「俺も同意だ…。もう動けん…」

「私もそれでいいと思います」

「じゃあ今日はここまでだな」

「わあったー……」


ルカは眠そうな声で返事をして、いびきをたてはじめた。

寝るのはや!?



ダンジョン探索二日目終了


この世界の情報

希少種    独自の進化。または変異した個体。普通の存在進化個体よりも強いことが多く、覚醒級に分類されることが多い

魔力回復水  自然の魔力を持った草木から作り出されたもの。昔はとてつもなく苦かったが、苦情が殺到したために味も改良された

魔力枯渇   魔力を使い果たす直前の状態。激しい吐き気や頭痛などに襲われるが、魔力回復水を飲むことにより回復する

魔物説明

サファイアリザードマン 防御力に秀でており、水魔法を使うことが多く、サファイアのようにきれいに輝く鱗が特徴

パッシブスキル説明

硬化   外皮を硬くすることにより、自身の防御力をあげている

スキル説明

水魔法    一般人でも使えるものが多いが、戦闘でも大いに活躍する

竜水魔法   竜の近縁種が使うことが可能な魔法であり、威力は強力

尻尾術    人型の竜の近縁種が持っていることが多いスキル

甲刀術    この魔物のスキルであり、今のところ確認されている同じ個体の希少種では数体しか確認されていない

槍術     槍の扱いが向上する

投擲     物を投げた時の命中率が向上する

十文字槍   大きな槍を出し、敵に当てる

攻撃力大強化 攻撃力が大きく向上する

防御力大強化 防御力が大きく向上する

筋力大強化  脚力や攻撃力などが大きく向上する

硬質化    剣や鎧などに使うと防御力や鋭さがあがる

火炎弾    着弾すると爆発する魔法。消費魔力量が少ないために連発することも可能

カース・ウエポンジェイル 本来は敵を捕らえる魔法だが、ケイの使い方により、超強力対個体魔法になった

二つ名説明

同種殺し   同種を殺すことにより得られる二つ名であり、同種を殺すと経験値が二倍になる

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