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キサラギさんを鍛え始めてから一週間。王城で全員が集まるように呼びだされた。どうやらどれほど勇者たちが強くなったのかを見るらしい。キサラギさんは一週間程度でそんなに強くなるわけないじゃないと愚痴っていたが国王様直々の呼び出しとあらば行かないわけにはいかない。キサラギさんと共に呼び出された場所へと向かう。目的の場所につくと既にアマキなどほとんどの勇者や優勝者達もいた。


「これで全員集まったな。ではこれから君たちにしてもらうことについて説明する」


国王様は、この場にはおらず、前に部屋の説明などをしていた男が説明しだす。


「君たちにはこれからダンジョンに潜ってもらう。勇者様達も潜ったことはあるが今回はさらに深い層に潜ってもらう。優勝者の君たちももちろん潜ったことはあるだろう」


いや、ないんですけど……。


「これから再び一週間君たちにはダンジョンに潜ってもらう。今回は優勝者諸君と勇者様でパーティーを組んでもらう。二人のパーティーもあれば六人のパーティーもあるだろうがそれぞれ頑張ってほしい。それと優勝者の君たちは協力者を呼んでも構わない。人数は何人であろうと構わない。ただしこちらで用意できる物資は優勝者、勇者様方の分しか用意できない。そしてこれには競技性をつけさせていただく。一週間でより深い層に行ったものにはこちらが用意できるだけの魔道具を一つ渡そう。そして念のために監視役として王国のものも一人ついていく」


横に控えていた騎士たちが優勝者達の隣に来る。


「もし、勇者様達を害するような行為があればすぐにでも我々に情報が来るようになっている。物資は門を出るときに渡そう。では行ってくれたまえ」


話が終わると一気に走り出すものや、話し合うもの、そして俺に近づいてくるものがいた。

うわ~めんどくさそー。


「なあなああんた」

「なんだ?」

「俺は戦士の部門で優勝したケインってもんなんだがあんたに一つ聞いてもいいか?」

「なんだ?」

「あんたが持ってるその武器。魔剣か?」


話し込んでいた優勝者達やさっきまで説明していた男や、メイドに執事。隣にいた騎士までもが驚きの表情で刀を見ている。


「ああ。それっぽいものだな」

「やっぱりかー。俺一回魔剣見たことあんだけどよ。なんというかその剣の不囲気が似てたからよ。でもなんであんたが持ってるんだ?その剣売れば人生二回くらい遊んでも使いきれるかわかんないくらいの金が入ってくるんだぜ?」

「魔剣てのはそんなにすごいものなのか?」

「お前知らずに持ってたのか?」

「ああ」

「お前よく命を狙われなかったな。まあいい。説明してやるよ。魔剣てのは見つかっているのだとこの大陸に数十本あるといわれている。魔剣はほとんどの場合国か英雄みたいなやつが持っていることがほとんどだ。魔剣を一本持っているだけでその国の国力がわかるなんて言われたりするもんだからな。ほとんどの場合魔剣はそのあまりにも強すぎる力からほとんどの場合は使われないが、使われた記録も歴史の中だとあるらしい。一振りすると目の前に生命は一つもなく。二振りすると地が裂け、湖が枯れたなんて話もあるくらいだ。これはさすがにおとぎ話だがな。まあそれくらい魔剣には力があるってことよ。まあその魔剣を5本以上所持している国が帝国なんて話もあるがな。一応この国も公開されている魔剣は一本あるからな」

「なるほどな…」

「俺は運よく人生で一度見るか見ないかの魔剣持ちを見つけられてラッキーだけどな。じゃあ命狙われないように気をつけろよー」

「ああ、ありがとう」


ケインはクラスメイト(名前は憶えていないが)を連れて部屋を出て行った。


「俺らも行くとするか」

「はい!」


門の前には確かに袋を持った騎士の男がいた。


「食料やテントなどです」

「ありがとう」


騎士から物資を受け取る。


「ダンジョンに潜る協力者を呼びたいから一回泊っているところに行くがいいか?」

「いいですよ」


~~~~~~~~~~


「サレム。今クリスとルカはいるか?」

「はい。いらっしゃいます」

「今から一緒にダンジョンに潜りたいから呼んでくれないか?もちろんだが食料や服なども持って」

「わかりました。呼んでまいります」

「頼む」


そして俺は慣れた足取りで久しぶりに自分の部屋に戻る。


「キサラギさんは好きなところに座ってくれ」

「わかった」

「多分今から二人来ると思うがそいつらと今回はダンジョンに潜ることになる」

「どんな人たちなの?」

「ルカってやつは元オークキングだな」

「オークキング!?」

「そうだな。で、クリスはギルドマスターだな」

「ギルドマスター!?」

「そんなに驚くことか?」

「当たり前だよ!オークキングといえば王級で村を滅ぼせるくらいの力があるし、ギルドマスターなんて冒険者ギルドではほとんどトップといっていいレベルだよ!」

「はーそうなのかー」

「そうだよ!」


[バンッ!!]


「「ダンジョンに行くのか!?」」


「こいつらだ。女のほうがクリスで男のほうがルカだ」

「勇者のナギサです。よろしくお願いします」

「おう!俺はルカだ。よろしくな!」

「ギルドマスターをしているクリスだ。よろしく頼む」

「というわけで今からすぐにでもダンジョンに行くつもりだがお前ら荷物は?」

「このかばんの中だぜ!」


ルカが少し大きめのカバンを突き出す。


「シュレイム様がマジックバックを貸してくださったのだ」

「君たちが急遽ダンジョンに行くと言い出したからね。良質な素材が取れたら是非とも私に売ってくれたまえ」

「わかってるってシュレイムよー」

「ルカ君も頑張ってきてくれ」

「おうとも!」


うわ~ルカのやつ完全に貴族相手にため口だよ…。


「ケイ早速行くぞ!魔物たちが待っている!」

「そうだぞ。早く俺のレベル上げるぞ!」

「わかったって!キサラギさん!行こう!」

「は、はい」


~~~~~~~~~~


「ここがダンジョンだ!」


クリスに連れてこられたところは地下に続く階段のようになっている。わかりやすく言うとものすごくおおきな地下鉄みたいだ。違うのはダンジョンを囲むように屋台や鍛冶屋やらがズラッと並んでおり、冒険者であふれかえっている。ダンジョンに入ろうとしているとダンジョンの入り口にいた男がこちらに近づいてくる。


「王国から派遣されました。エルデンです。今回はよろしくお願いいたします」

「よろしくお願いします」

「自分の食料はあるのか?」

「はい。持参しておりますのでいつでもダンジョンに潜ることは可能です」

「よし、じゃあ行くか!!」


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