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「ここにいるやつらはほとんど大会に参加する奴らか……」


驚いているのはケイ。闘技場の冒険者控室で荷物を届けてくれたクリスとともに圧倒的人数に驚いていた。ケイより数段体格もいいものもいれば、とてつもない大きさの大男もいるし軽装でダガーのようなものを持っている小さい男もいた。


「く、国中から集まるだろうと思っていたがこれほどの人数が集まるとはな」


隣にいたクリスも予想外の人数の多さに驚愕しているようだ。


「あとケイ」

「なんだ?」

「お前この大会のルールは把握しているか?」

「まったくだが?」

「だろうとおもった…。ルールを説明してやろう」

「ぜひ頼む」

「うむ。この大会はA、B、C、D、E、F、G、Hと予選は8つに分かれていてバトルロイヤルせいだ。ここで最後まで生き残っていた二人が本選に行ける。もちろんケイが対戦する相手は冒険者だ。冒険者といっても魔術師もいるし戦士や弓使いもいる」

「ほかの予選より何が勝ち上がってくるかわからないということか」

「そうゆうことだな。それでお前がでるのはFブロックだ」

「遅いな」

「それはしかたがない。だがもうABブロックは終わっているし今はCの試合中だからもうすぐだろう」

「なるほどな。いろいろと助かった」

「い、いや、この程度問題ない。が、頑張って優勝するのだぞ。じゃあな!!」


クリスはそういうとものすごい速度で控室を出て行った。


「水をもってきてもらったのはありがたいな」


クリスの持ってきてくれた荷物の中には川で作られたすいとうがあった。控室の中はあふれかえっている夏のため室温がもともと高く今は男たちであふれかえっているためとても暑い。水を飲んでいると汗をかいた男が近づいてきた。


「おい、黒衣の小僧。その水をよこせ。そしたら予選には無事に出させてやる」


2メートルくらいの身長を使い上から見下ろし、脅してくる。周りの冒険者は同じようにヤジをとばしてきたり、冷静にケイの実力を把握した者もいた。


「いやに決まってんだろ。あほかお前」


今ケイに声をかけた男は試合前で頭に血が上った状態であり自分より小さくて弱そうなので脅せばすぐに渡すだろうと知能の足らない頭で考え行動に移したが、ほかの冒険者が大勢いる前で罵倒されたことで完全に切れた。


「てっっっめえぇぇ!!ぶち殺す!!!」


大男は回転蹴りを仕掛けてきた。その速さは意外にも早くこの男の自信とこの大会のレベルの高さを改めて認知する。


「案外早いが、まだまだだな。【闇の手(ダークハンド)】」


ケイの頭をとらえていた蹴りはケイの背後から出てきた手に止められ、ギシギシと骨のきしむ音が聞こえる。


「このまま片足が使い物にならなくてもいいのならまだやってやってもいいが?次は四肢がなくなると思えよ」


ケイは背後に手を出しながら脅す。大男はさっきまでの元気はどこに行ったのか顔面を蒼白にし、今度は冷や汗をかいていた。


「おい。黙ってないで答えろどっちだ?」

「   」

「はぁ。お前からつっかかってきたのにこれじゃ俺が悪者みたいじゃねえか。許してやるからどっかいけ」


ケイは手を消し男を離すと男はクリスと同じくらいの速さで逃げて行った。


「なんで俺はこうも面倒ごとがおおいんだ?」


この部屋でそのケイの呟きにこたえられるものはおなかった。


今の一瞬でケイは周りから特に警戒された。そのなかでもずば抜けて鋭い眼光にケイがきずくことはなかった。


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