0013
さっき鍛冶屋で買った装備だが、学生服も隠れるので装備したが…俺が宿の中に入った瞬間に水を打ったように静かになった。
「おい、お前あいつ見たことないが知ってるか?」
「あんな格好してたら嫌でも覚えてる」
などと、飯を食いながら小声で喋り始めた。
「すまん。部屋を借りたいんだが」
「一週間で銀貨8枚だ」
「じゃあ一ヶ月分頼む」
「ああわかった。部屋は二階に上がって突き当たりの部屋だ。飯は朝食と晩飯はだすし。お望みならば昼食も出す。時間は朝8時、夜は19時だ。ただ面倒ごとだけはおこさないでくれよ」
「わかってる」
まぁ誰が見てもこんな格好じゃ怪しまれるわな。
二階に上がり、言われた部屋の扉を鍵を使って開けると質素なベッドと机と椅子が一つずつ置いてあった。
「寝るか」
ベッドにだいぶするとケイはそのまま寝てしまった。
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「ふぁー体感時間的に結構寝たと思うが」
時計を見ると7時前だった。
「ちょど晩飯前か。下におりるとするかー」
階段を下りていくととてもいいにおいがした。下におりると、若い女の子が話しかけてきた。
「お兄さんは晩御飯かな?」
「そうだな」
「じゃあここに座っててねー今料理を持ってくるからー」
と言って厨房らしきところへ入っていた。しばらくすると女の子が料理を持ってきた。
「はいどうぞー」
「ありがとう」
「いえいえー」
晩飯はパンとスープに鳥の肉らしきものだった。パンを手に取るととてもじゃないが人が食べれるようなかたさではなかった。
「すまないが、これはどうやって食べるんだ?」
「それはスープにつけて食べるんですよ」
女の子の言うとおりにパンをスープにつけて食べると、
「これは、おいしいな」
「当たり前です!お母さんが作っているんですから!」
「ん?どうゆうことだ?」
「それはですねーお父さんが受付をしていて、お母さんが料理、私が看板娘をしているんです!」
「なるほどな」
その後も黙々と食べ続けているが、横の女の子からの視線が気になる。
「えーっと君はいつまでここにいるんだ?」
「いやあのーなんといいますか。お父さんが黒いローブの人にはあまり近づくなと言われたんですが、フードを取ると普通の人ですし、きになっちゃいまして……」
「ま、まあ俺も怪しい格好をしていたからな」
「いえいえいえ!ぜんぜん大丈夫ですよ!あ、それと自己紹介がまだでしたね。私は看板娘のスイです!」
「俺はケイだ。よろしくな」
「はい!」
そのあともスイと案外話が進み、いつの間にか20時になっていた。
「もうこんな時間ですね」
「そうだな。俺もそろそろ寝るとするか」
「そうですね~私も眠くなってきましたし。明日は8時朝食ですからちゃんと起きてくださいよー」
「わかったわかった。また明日なー」
自分の部屋に戻ると再び眠りについた。