表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/10

安心した瞬間に事件発生しました。

「まずは攻略対象者達の設定からだな。性格と基本情報、あとは…分かりやすくミニキャラでも描くかな」



元小説家の本気を見せてやる!


原稿用紙を前にした時くらいの集中力を発揮してやろうとシャーペンを一度だけくるりと回した。



1人目は金髪碧眼のリアル王子様である学園の絶対的な存在にして完全無欠の生徒会長、御堂(ミドウ) (ツカサ)


常に笑顔が装備。生徒達にはその微笑みから「学園のプリンス」とまで呼ばれているが実際はとんでもない腹黒男。


全ては自分の思うがままに動くと考える俺様何様暴君会長様な人物。



2人目はピアスや髪色、服装などド派手な容姿が特徴的な天才ピアニストの十文字(ジュウモンジ) 響太郎(キョウタロウ)


学生でありながらも世界が称賛する程の腕前を持つプロのピアニストである。


ピアノに対しては異常なまでの執着がある反面、その他のことに関しては基本無頓着で空腹か眠気で倒れることは日常茶飯事。


「イケメンだがかなりの変人」として有名。



3人目はお金持ち学園では珍しい特待生ながらもその容姿と性格で絶大な人気を誇る桐生(キリュウ) 雷牙(ライガ)


攻略対象者の中で唯一主人公と同じクラスの爽やか120%な好青年。


学園では唯一の一般家庭出身だが剣道全国一位の実績と勉学の優秀さで特待生枠を獲得。


また、前世のプレイヤー達の間では人気ランキングは必ず上位であり、その理由は男らしい見た目に反して趣味はお菓子作り(プロ級)という最高のギャップ萌えがある為。



4人目は「鬼神」と呼ばれ、殆どの生徒達が畏怖の存在として見ている激ヤバ男子代表の天鬼(アマキ) 九十九(ツクモ)


関東最大勢力を誇る天鬼組若頭というハードボイルドな極道の世界の住人である。


「鬼神」の名前の由来は200cm近くある身長とそこから出される威圧感、何より名の通り襲ってきた敵達を一切の容赦なく鬼のように荒々しく倒す姿から付けられた。


そんな危険度MAXな彼だが一度でも懐にいれた相手にはとことん甘く、組員達などからも慕われる人格者の面を持つ。



最後の5人目は主人公の幼馴染み、フェロモン漂う大人の魅力満タンな数学教師である(トドロキ) 優人(ユト)


江戸時代から続く由緒正しき老舗旅館「轟屋」の跡継ぎだが、期限付きという条件で母校にてずっと夢だった教師に。


性別問わず虜にしてしまう魔性の持ち主である為か恋愛方面の噂が絶えない。しかし、実際は幼い頃からずっと主人公への一途な思いを秘めている。


何より、婚約者である祈の思いと自分の思いとの大きな差や自分への執着とも言える束縛にも悩「祈様、ご夕食のお時間です」…む?!



「橘さん?!い、いつからそこに?」

「外から何度かお声掛けをしていたのですが反応がありませんでしたので失礼ながら入らせて頂きました」

「全然気が付かなかった…うわっ、もう18時?!」

「かなり集中されていたご様子でしたね」

「あははは…」



集中し過ぎて逆に時間忘れるとかアホか私!


でも、覚えていることは大体書けたし良しとしよう。あとは優人の婚約者問題をどうするかだ。


他の攻略対象者達との接点なんかは叶との出会いイベントを私が邪魔しなければ良いだけの話だしね。


深く関わらず、ひっそりこっそりまったりと彼らのイチャラブライフを観察するだけである。うん、最高。



「今日の夕食は何かなぁ」



情報を整理したことで気持ちが落ち着き、今にもこの長い廊下をスキップしたい。


あれ以上考えていたらきっと近いうちにハゲていただろうし。無理、ダメ、ゼッタイ。


だがしかし。


大丈夫、大丈夫とポジティブに考え過ぎていた私が悪かったのかーー…







「実はね、何年も前から優人君のパパとママと決めてたのだけど…祈と優人君って婚約者同士だったなのよ~!」

「パ、パパは12歳で婚約の話をするなんてまだまだ早いと言ったんだけどね?」

「貴方に任せたら永遠に話さないでしょう。本当は昨日の誕生日パーティーでサプライズ発表する予定だったの。ふふっ、驚いた?」



えぇ、そりゃ驚きましたともお母様。カミングアウト早くないですかお母様?


え、ちょ、うそやん。


まさかまさかの婚約者問題、情報整理し終わった10分後に発表されました。事件です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ