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普通な幸せ

作者: 月野 光

真っ暗な世界で瞼を開く

いつもと同じ暗闇が私を包む


どこまでいっても

声を頼りにしても


何もない……


騒ぐ周りの声が鬱陶しく

煩わしい


私に夢なんてない

生まれてこのかた

夢なんて見たことがない


私が会話してるのがどんな人か

どんな顔をしているのか……


それすらわからないのだから

当然といえば当然であろう


でも私は何一つ不満はない


私を包む温かさを

肌で感じられているのだから

しっかりと包み込んでくれる温もり


それだけで私は幸せである……

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