表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

75/106

第76話 生徒会長の魂

 生徒会室に1人の男の子が立っていた。



 その姿は幼く、見た目は小学生の高学年くらいにしか見えなかった。しかし、途轍とてつもない妖気を持っていた。



 男の子は少年を見つめていた。



「ぼくと一緒に地獄に来てよ。そこで寝ている女を連れてさ…」



 男の子の声がした。



 いったい、地獄とは何だろうか。


 そう思っていると、男の子が椅子に座っていた。

 横を見ると、ソファーでミコト生徒会長が眠っているのことに気が付いた。 



 その姿を見て、少年は驚いた顔をした。

 すると、男の子の声がした。



「この子、勝手に寝てしまったんだ…。ねえ、ぼくはどうしたらいいんだろう?…」


「きっと、生徒会長は疲れていたんだとは思います…」


「ぼくの話も聞いてくれなくてさ、勝手に、寝てしまったからどうしようかと思ったんだ。ホント、めんどくさいよね。やっぱり、ぼくは地上になんて来たくなかったんだ…」


「あの、生徒会長に用事があるんですか?…」


「その女の子の魂が壊れかけているだって。地獄にその子の魂があるから取りに来てって話をしてたんだよ。それなのに、突然、眠ってしまったんだ…」


「壊れかけた魂って…」


「何か知っている?」


「いえ…」


「そっか、さっぱりわからないんだよ…」



 男の子は困った顔をしていた。 


 その時、少年は考え込んでいた。

 どうやら生徒会長の魂が危険な状態であるらしい。


 屋敷のことが原因だろうか。

 生徒会長の魂が完全に壊れてしまったら、彼女はあやかしに変わってしまうのではないか。

 ふと、少年はそんなことを思っていた。



「あの、生徒会長はどうなってしまうんですか?」


 少年が尋ねてみた。

 それを聞いて、男の子は困った顔をしていた。



「そんなこと、ぼくは知らないよ。知りたいなら、地獄へ行って、柳田邦夫に聞いてみたらいいんじゃないかな…。そう言えば、君の両親だって地獄にいるんだろ?」


「ぼくの両親は地獄にいるんですか!?」


「何だよ? そんなことも聞いてなかったの!?」


 男の子の声がした。


「そうですね…」



 少年は静かに返事をした。



 すると、父親も母親も地獄にいるということなのか。

 いったい、そこで何をしているのか、心の中でそのことに思いを巡らせていた。



「あの、ぼくも地獄に連れて行ってくれませんか?」



 少年は男の子に視線を向けていた。


 地獄という場所に興味を抱くようになっていた。

 家族が何をしているか。

 少年はそれを知りたくなっていた。 




「もちろん、最初から、そのつもりだよ。ただ、その女を地獄へ連れて行かなくちゃいけないんだよ。その子を起こしてよ。何度も起こそうとしているんだけど、全然、起きてくれないんだからさ~」 

 


 そう言うと、男の子が疲れた顔をしていた。

 ずっと、生徒会長の椅子に座り、男の子は生徒会長を見つめていた。




 その時、地面が揺れ始めていた。

 突然、妖力に満ちていた。




 この場所から遠くないところ、強大な妖力がぶつかり合っているのが感じられていた。

 その妖力は尋常ではなかった。



 いったい、誰が戦っているのか…。



 大地からはまがまがしい妖力があふれ出ている。



 その時、生徒会長が目を覚ました。




 突然、妖力に導かれるように、生徒会長が部屋を飛び出していった。

 少年は生徒会長を追いかけていく。




「待ってください!! 生徒会長~~~~~~!!」



 少年が声を掛ける。



 しかし、生徒会長振り替えることなく、ただ、妖力に向かって走り続けているだけだった。

 彼女を止めることはできそうになかった。






 強い妖力の方に向かっていく。

 戦いの場所では5つの強大な妖力がぶつかっていた。



 きっと、激しい戦いが繰り広げられているに違いない。

 1つはセツナの妖力である。

 そこに踏み込むことは危険だと少年は感じていた。



 ただ、少年は生徒会長を追いかけていた。


【応援よろしくお願いします!】






 「面白かった!」






 「続きが気になる、読みたい!」






 と思ったら






 下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。






 面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!






 ブックマークもいただけると本当にうれしいです。






 何卒よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ