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第65話 屋敷の攻防③

 あやかしたちは九尾のキツネの上に乗っている法師の姿を見つめていた。あやかしたちは立ち尽くしていた。いったい、何が起きたのか、すぐに理解することができなかった。しばらくして、法師が逃げたことに気が付くと、あやかしたちが騒ぎ出していた。



「うおーーー、法師が逃げたぞ~~~~」

「追えー、あいつらを追うんだ~~~~~~」




 あやかしたちが追いかけてきていた。

 その姿を見ると、猫又さんは泣きそうな顔をしながら走り出していた。



  九尾のキツネと猫又さんはあやかしから逃げていた。

 あやかしたちの声が聞こえてくる。



「待て~~~~」

「逃げるな~~~~」



 猫又さんが走っていた。

 前にいる九尾のキツネに追いつこうとしていた。



 猫又さんの声がした。



「いったい、何をしているんですか~、あやかしたちにも見つかってしまったじゃないですか~~~~」


 

 それを聞いて、九尾のキツネの上にいる法師が笑っていた。



「愉快じゃな~、愉快じゃな~~~」



 法師が笑っているのを見ると、さらに猫又さんが文句を言っていた。 



「何で、笑っているんですか~~。あなたはあやかしの仲間じゃなかったんですか~~~~」


 

 猫又さんが法師に文句を言っていた。

 それを聞くと、九尾のキツネの声が聞こえてきた。



「あなた、そんなことを言ってると、あやかしに追いつかれてしまうわよ」


「そんなことを言われたくないですよ! これも、あなたのせいじゃないですか~~~~~!!」




 猫又さんが大きな声を出していた。




 ずっと、後方からはあやかしたちの声が聞こえていた。


 2人は屋敷を走っていた。

 必死に走っていた。あやかしたちに捕まらないようにと。

 



  ◇  ◇  ◇




 その時、少年は窓の外を見つめていた。窓の外にあやかしたちの姿があった。

 屋敷の外が騒がしくなっている。



 いったい、外で何が起きているのだろうか…。

 


 少年は窓の外を見つめていた。

 すると、生徒会長の弟のタイチ君の声が聞こえてきた。




「さあ、スクイさん、行きましょう!!」


「あの、屋敷の外にあやかしがいるみたいだけど…」


「大丈夫です。この屋敷では、あやかしが現れることなんて驚くことではないんです。さあ、姉のところに向かいましょう!」



 タイチ君が笑っていた。



「いや、待って……」



 少年が声を掛けようとした。しかし、タイチ君は歩きだしていた。

 慌てたように、少年はタイチ君を追いかけていた。



 その時、タイチ君の声がした。



「あの、姉は学校ではどんな感じなんですか? 生徒会長をしているんですよね?」


「そうだね。凄い人だとは思います…」


 生徒会長が他の生徒から恐れられているとは言えなかった。

 すると、タイチ君は嬉しそうに笑っていた。



「やっぱり、そうなんですね。姉は、ぼくの自慢なんですよ。そして、ぼくにとって、姉は憎むべき相手でもありました…」


「え!? 憎む!?」


「ええ、そうです。ずっと、ぼくは家族から邪魔者として扱われていたんです。陰陽術の素質がなくて、誰もぼくに期待をすることはありませんでした。ただ、姉には才能がありました。それに強い力を持っているようでした。だから、誰からも恐れられていたのです。ぼくは、その力にずっと嫉妬していました…」

 

「タイチ君、いったい、君は何を言ってるの?」


「そんな時です。ぼくは、屋敷の中にダンジョンの入り口を見つけたんです…」




 すると、タイチ君は立ち止まっていた。

 彼は真剣な顔をしていた。




「ダンジョンって…」


「そうですよ。あなたが作ったダンジョンです…」


「え、君、何で、それを…」


「あやかしかです。その話を聞きました。スクイさん、最近、ダンジョンにモンスターが出てきたのはどうしてかと思いますか? それはモンスターはあやかしたちが姿を変えたものなんです。あなたは知らないのかもしれないですね。ただ、あなたの仲間だったあやかしもモンスターに姿が変わっています。ぼくであれば元に戻すことができるかもしれませんよ…。さあ、どうしますか?」


 冷たい視線で、タイチ君がスクイ少年を見つめていた。

 スクイ少年はたじろいでいた。



 その時、タイチ君が屋敷にある部屋のドアを開いていた。



 部屋には、縛られている副会長の姿があった。 

 彼の体は傷だらけであり、意識をなくしているようであった。



「さあ、スクイさん、部屋に入ってくれませんか? ぼくは手荒なことをしたくないのです…」




 タイチ君が少年を見つめていた。

 冷たい目を向けている。


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