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第28話 新・遠野物語

「はじめまして。ぼくはウパラと申します。では、新・遠野とおの物語について説明をさせてもらいますにゃぁ~」


 黒猫のウパラが新・遠野とおの物語の話をしていた。


 ウパラが言うには、新・遠野とおの物語にはあやかしの歴史が刻まれた巻物であるらしい。制作にはあやかしがかかわったという話がある。そのあやかしの名前は柳田邦夫と言い、ずっと、人間としても暮らしていたらしい。彼は新・遠野とおの物語に何かしらの秘密を隠したらしい。しかし、その秘密は誰にも解き明かされていなかった。


「その秘密を、誰かが解き明かそうとしていると思うんですにゃぁ~」


「それは小説の遠野とおの物語とは違うんですか?」 

 

 生徒会長が言う。


「人間が知っているのは遠野とおの物語は地域の伝承を書いたもの、新・遠野とおの物語はあやかしの伝承を書いた物語ですにゃぁ~」


「ただ、長い間、その秘密はずっと解き明かされてないんだろ? そんな簡単に解き明かされるなんてことはないんじゃないか?」

 

 剛力副会長が言った。


「わからないけど、そんな悠長なことはできないのにゃ。最近、世界には不穏な妖気が漂っているし、その原因が何であるかも分かっていないのにゃ。このままにしておけば世界に天変地異が起きてしまうことになると思われるにゃ。だから、新・遠野とおの物語を見つけなければならないのにゃ」


「なるほど、ただ、本当にそんなに急がないといけないことですかね~」

 と、副会長。


「何かが起こってからでは遅いんだにゃ。怪しい芽は摘み取っておくべきだにゃ。既に、たくさんの町では異変が起きていることぐらい気が付いているだにゃ?」


「異変!? オレは知らないですが?」


 と、副会長は困った顔をしていた。

 黒猫のウパラはあきれたという顔をしていた。


「そんなことにも気が付いていにゃいのか……。最近、世界には妖力が満ち溢れている。きっと、何かしらの封印が溶けてしまったのにゃぁ~」


「封印? それはどんなものですか?」

 と、生徒会長。


「それは分かっていない。まだ、調査すらできてないというのが事実と言うことだにゃ」


 その時、少年は自分があの丸い球を真っ二つにしたことを思い出していた。

 あれが何かしらのものを封印していたのかもしれない。しかし、そのことを話すことはできなかった。きっと、そんなことをしたらこの場所から返してもらえないだろう。




 少年は生徒会長の顔を見つめた。


 その時、天狗の声がした。

 年老いた天狗の声が聞こえてきた。


「では、そろそろ帰らせてもらいますかな…」


 天狗が消えていた。

 飛び上がり、大きな木の中に隠れてしまった。


 次第に、山の中に漂っていた妖気が薄れていく。



 気が付くと、静かだった登山道に登山客の声が聞こえてきた。

 生徒会長が山の上の方を見つめていた。


 たくさんの登山客が生徒会長の横を通り過ぎ、山の頂上に向かって歩いていた。

 大きな大木が山道の周りを覆い尽くすように立ち並んでいて、この先に何があるのかを確認することはできそうになかった。その姿を見ていると、生徒会長がこちらに視線を向けて「じゃあ、私たちも帰ろうか」ということを言っていた。


「これ以上、天狗様とは話はできなそうね。じゃあ、スクイ君、君が行きたいと言ってた場所に行きますかね?」

 

 生徒会長が言う。


「え、何処に行くんですかにゃ?」


 黒猫のウパラが言う。


「ダンジョンに行く予定です。これからダンジョンの調査をすることになっているんですよ」


「ダンジョンですって!! 1年ほど前、突然、見つかるようになったというダンジョンのことですよね!!」


 ダンジョンと聞いて、黒猫の目がキラキラと輝いていた。


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