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第17話 調査

 S市の駅前はたくさんの人々が集まっていた。

 

 駅前にあるビルは電光掲示板がきらめき、宣伝用のたくさんの音楽が流れていた。

 騒がしい声が聞こえてきていた。



 二人は雑踏の中を歩いていた。



 雑踏の中を進んでいくと、空気の中に不穏な妖気が混じり込んできていた。

 妖気は人間を誘い込むような甘い匂いがしている。

 すると、人々のざわめきの中から猫又さんの大きな声が聞こえてきた。




 猫又さんが手を振っていた。




「会長、遅いですよ~。変な奴らに声かけまくりでしたよ~。それにここ、妖気が満ちてて気持ちが悪いんですよ~」


 猫又さんのすらっとした体形に黒のスキニーパンツは人の目を引いていた。

 歩いている男たちが猫又さんに視線を向けていた。



 生徒会長が返事をした。

 


「ごめん、ごめん、ちょっと、スクイ君と話をしてたら遅れてしまったみたいだね…」



「まあ、いつものことですし、別に気にしてはいないですけど…」



 そう言うと、猫又さんが鞄をあさっていた。



「そうだ、会長、クレープでも食べますか?」


「ありがとう。でも、失踪事件の調査をしたい。この前、猫又さんが気になる場所があると言っていたと思うけど?」


「そうですよね~。あ、でも~、スクイ君はクレープ食べたそうな顔をしていますよ~」


「え、本当?」



 生徒会長は驚いた顔をしていた。

 少年は顔を左右に振る。



「べ…、別に、ぼくは食べたくなんてありません!」

 

 少年が否定をする。


「ちぇっ、そこは食べたいって言わないとさ~」


 猫又さんは冗談を交えながら少年の髪をくしゃくしゃにした。


 少年はその様子に不満そうな顔をしていた。

 猫又さんが思っていたよりも自分勝手な性格なのではないかと感じていた。


 その時、猫又さんは生徒会長に声をかけていた。


「そうだ、会長、先ほど、街の中を歩いていたらおかしな奴らを見つけたんです…」


「おかしな奴というのは?」



 生徒会長は尋ねた。

 猫又さんが身振り手振りしながら、



「若い男たちでした。何故か、妖気をまとっていて、誰かに操られているような感じで。今ならまだ近くにいるので場所がわかると思いますよ。そいつらを追ってみますか?」


 

 と、詳しい説明をしていた。

 生徒会長は考え込む。



「なるほど、確認をした方がよさそうだね…」



 それを聞き、猫又さんは返事をしていた。



「わかりました。では、付いてきてください!」



 猫又さんが歩いていく。

 辺りの匂いをクンクンと嗅ぎながら、ビルに囲まれた雑踏の中を歩いていった。



 狭い路地を進んでいく。



 突然、猫又さんが立ち止まっていた。




「きっと、この奥にいますね……」



 男性の大きな声が聞こえた。ただ、内容まではわからない。

 狭い道を曲がることにした。


 言い争っている声が聞こえてきた。

 男の声が聞こえてくる。



「おい、黙って付いてこい! そうじゃないと、痛い目にあうことになるぞ!」



 その声を聞き、生徒会長が小さな塀を飛び越えていた。


 急いで、その後に付いていく。

 アパートの自転車置き場、その近くに3人の若い男性が立っていた。


 そこには1人の女性が立っていた。

 彼女を取り囲むように男性たちが立っていた。



 女性は怯えていた。



 女性の制服を見ると、同じ高校ではないかと少年は思っていた。

 生徒会長が若い男の手を掴んでいる。




「誰だ、てめぇ!」




 1人の若い男性の声が聞こえた。

 睨みつけていた。



 その時、生徒会長が困った顔をしていた。


 

 ドサッと音がした。

 次の瞬間、不良の3人が一斉に倒れていった。

 不良たちは意識をなくしていた。



「まったく、生徒会長、人間相手には問題を起こさないでくださいよ…」



 猫又さんの声が聞こえてくる。

 どうやら不良たちを倒したのは猫又さんの力らしい。


 生徒会長が助けた女子生徒の顔を見つめた。




「うわー! 怖かったよ。ありがとーーー!」




 女子生徒の声がしていた。



 女子生徒は泣きそうな顔をしていた。

 生徒会長の腕をつかむ。



 その時、スクイ少年は倒れている3人の不良少年に視線を向けていた。

 男たちは妖力の残り香がある。

 きっと、この不良の3人は誰かに操られていたにちがいない。

 

 

 生徒会長もそのことに気が付いているのか、まだ緊張を緩めようとはしなかった。

 この町では何かが起きていると思っていた。



 あと、女子生徒も妖気がまとっていた。


 背中にある細い糸のような妖気に視線を向けていた。

 彼女も操られているのかもしれない。


 

 少年はその糸を見つめていた。

 その糸には強い妖力を帯びているようであった。 

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