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第11章 十八、渋滞の家路
高速なら30分、下道なら1時間、
貧乏学生の石田は高速料金をケチって
いつも通り下道で帰宅する事にした。
が、石田は24日、クリスマスイブの巷を
舐めていた、いや、知らなかったのだ。
1時間の道に2時間半かかったのだった。
自宅が近付く頃には
石田は身体の異変を感じ始めた。
帰宅した石田は、熱いシャワーん浴び、
日下に待たされた精進弁当をかき込んで
寝たのだが、
ふと寒気を感じて目が覚めた。
あ、これ、ヤバいやつ…
這って、体温計を探し、
測ってみると、38.9℃だった。
薬も探して、やっとのことで見つけたが、
中は空だった。
あぁ、飲み切ってたんだった…
寝るしかない…
再び石田は眠り続けた。