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あの滑走路の向こう側へ  作者: きさらぎ ねこ
✈︎ ✈︎✈︎✈︎第8章
166/197

第10章 九、打ち解けて




「そう言えば、航空会社の営業って

 何するんですか?」


「あー、旅行代理店さんとかまわったり

 ですかね」


「あぁ、なるほど、旅行代理店まわるんですか、

 楽しそうですね」


「僕、畑違いなんで、苦労してます…

 旅行業界はおろか航空業界も全く

 知らない僕が、全く知らない地で営業とか…」


「知らないのにやってるんですか?」


「社命なもんで…

 僕、元々通信の方の営業やってたんですよ」


「へぇ、通信…」


「あ、うちのエアライン、通信会社が

 親会社なんですけど、そっちの…」


「通信会社が親会社…?」


「あーハイ、通信会社やってたんですけど、

 社長の道楽で、航空会社始めちゃって」


「社長の道楽で航空会社…」


「いや、まぁ、道楽は冗談ですけど、

 僕は、通信会社に就職して

 営業してたんですが、

 ある日急に、航空会社作ったから出向って。


 は?それ食えるんですか?

 美味いんですか?な状態ですよ。

 分かんない会社に飛ばされ、九州に飛ばされ。

 飛行機なんて、卒業旅行ぐらいしか

 乗った事なかったのに」


「へー、そうなんですか。

 航空業界で働きたい人はいっぱい

 いそうですけどね」


「そうですよねぇ、

 僕なんかがやってて良いのかってね〜。

 あ、でも大塚さんも、大きい空港から

 急にこんな小さい飛行場に飛ばされたん

 ですよね、不満とかなかったんですか?」


「んー、まだ1日しかやってないんで

 あれですけど、でも不満はないです、

 どっちかと言うと、楽しいです、

 貴重な経験が出来て」


「へぇー」


「あ、すみません、

 エアラインの方は大変なのに、楽しいとか」


「いえいえ、

 社命も前向きに捉えられる大塚さん、

 スバラシイと思います。

 僕なんて、グチグチ情けない」


「いえ、全く違う業種だと、

 また違うかもしれないです」


「いえいえ、業種関係なく、

 情けない事に変わりはありません」





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