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あの滑走路の向こう側へ  作者: きさらぎ ねこ
✈︎ ✈︎✈︎✈︎第8章
133/197

第9章 二、顔合わせ




教える相手が随分と年上な事に

少し焦る純礼に、新山は笑って答えた。


「大丈夫、大丈夫、岩瀬さん優しいし、

 小松さん、落ち着いてるし」


「えー、そういう問題ですか…」


「大丈夫よぉ。

 座学もね、普通2週間はするけど、

 岩瀬さんに教える事なんて、

 ほっとんど無いわよね。

 私が教えて欲しいぐらいだわ。

 どうしようかしら…」


「そんな、新山さんが教える事ないのに、

 私が何教えるってんですか」


「え、そりゃもう、旅客の新人に教える事

 全部叩き込んでよ」


「そんなぁ…、34歳の大先輩に、

 ゲートの掃除の仕方教えろと?」


「そうね、雑巾が臭かったら、

 鈴木ちゃんに怒られるからぁ、

 しっかり干すように指導しなきゃ」


新山は、教育のスケジュールをすり合わせたら

また知らせるから、と笑いながら去った。



数日後、バックオフィスで新山が、

スーツの男性と喋っていた。


「小松さん、こちら岩瀬さん」


新山が紹介したのは、

ニコニコと優しそうな小柄な男性だった。


「小松さん、初めまして。

 OJTについて頂けるそうで、

 ビシバシ鍛えてくださいねぇ」


「小松です、そんな、こちらこそ

 よろしくお願いします」


挨拶を済ませると、岩瀬は、

じゃ9月からヨロシクね〜、

ってもう3日後だね〜、と去って行った。


笑顔で見送った新山が

「ね、大丈夫そうでしょ!」と言うと、

純礼は「とても、雑巾ちゃんと干してとか

言えませんよぉ」と弱気な発言をしていた。





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