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第5話 邪神の能力と準備

 部屋のなかに入り、そのままベットに倒れ込む。


 「クソクソクソクソクソクソクソクソ。胸糞わりィ」


 本当なんでほぼ初対面の奴にこんなに胸糞悪い思いをしてんだか!


 …いや、理由はわかってるか。


 『またこんなところで寝て。風邪を引くぞ?』


 『おはよう。朝御飯が出来てるぞ』


 『あ、寝癖がついてるぞ。ふふっ。よし、これでいい』


 「なんでよりによってあいつと似てんだよ…」


 甦るあいつの顔。くそ!ふざけやがって!


 「…もう、今日は寝るかな」


 右目の眼帯を外し、蝋燭を吹き消す。そして、そのまま目を閉じた。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 「…んっ。くっ」


 翌日、夜明け少し後に目が覚めた。何時もと同じ時間だ。

 ふと、ベットの横を見ると、1枚の羊皮紙のメモが落ちていた。拾い上げる。



 君に役立つ能力をあげておく。ステータスと呟いてパネルを操作するか、頭で念じれば使える。君の大ファン、邪神より。



 「なんだ?これ」


 邪神?大ファン?それより俺が気づかないほど気配を消せる奴がこの部屋に来てたのか?

 幾つかの疑問が浮かび上がるが、とりあえず隅に追いやり、書いてあることを試してみる。


 「…ステータス」


 呟くと、目の前に青みがかった透明の板が現れた。そこには日本語で幾つかの文字が表示されている。


 「格納、武器兵器召喚、建物召喚、その他物品召喚、人員召喚、魔物召喚、あー。これが俗に言う異世界チート転移って奴か」


 とりあえずこの能力を寄越した邪神とやらに感謝しておく。勝手に寝床に入ったのは許さんが。


 「ふむ。格納は亜空間に自分の持っている物を格納する能力、で、一部複製可能か。…現在は俺の私物が入っている?あ、これはリストか」


 物品一覧と言う項目があったのでスクロールしていく。

 …。

 ……。

 ………。

 確かに俺の私物が勢揃いだな。


 「試してみるか…。格納」


 鞄の中からスティック羊羮を取り出し、格納してみる。

 するとリストの食べ物欄にスティック羊羮がのストック数が増えた。今度は取り出してみる。

 出てきたスティック羊羮はさっきと変わらず、そのまま食べることもできた。

 もう1度リストを見る。

 すると、リストのスティック羊羮をタップすると複製と言う表示が現れた。タップしてみると、羊羮は複製されたらしく、ストック数が1増えた。

 取り出し食べてみる。


 「ん。甘ウマ。味は変わらんな」


 さて、格納はこんなもんでいいか。次は物品類の召喚魔法か。


 「…武器兵器とその他物品召喚は1945年までに開発、試作、計画された物を召喚可能と。建物の方はそれを元にしてカスタムも有り。あ、物品とかも一部カスタムは有りか。なるほどな」


 ふむ、とりあえず服返るか。いつまでも学ランはだせェ。

 物品召喚から衣服を選択。夏衣袴(九八式)と地下足袋、ゲートル、帯革を召喚し、格納から五本指ソックスを取り出す、外した眼帯も拾い上げる。

 学ランを脱ぎ捨て、格納。服を着ていく。


 「どうせなら武器装備しとっか。武器の所持は自由らしいし」


 ゴブリンから鹵獲した剣を格納し、武器召喚から三十年式銃剣とモーゼルM714(9パラモデル)を2丁、挿弾子と予備弾薬を召喚。ホルスターも2つ召喚し、腰の辺りにセットする。


 「さて、当面はこの武装でいこうか」


 人員召喚は…。いまはいいか。

 鞄の物を一括で格納し、物品召喚から雑嚢を召喚。格納からスキットルとジャーキー、煙草、ライター、スティック羊羮を取り出し、中に詰め込む。


 「さて、準備は出来た。…行くか」

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