古本屋

古本屋。

それは独特の雰囲気と香りがあり、静かに時が流れる空間。

松田健という少年にとってこの場所は安らぎである。

学校や、アルバイトの帰りに溜まったストレスをゆったりと古本屋で過ごし、解消する。

それが日課となっており、今日もまたストレス解消が目的であった。

綺麗に整理された本棚の中から、健は慣れた手つきで目についた本を手に取り、流し読みしていく。

暫くすると満足げな表情をし、会計を済ませ、上機嫌で店を去る健の姿があった。