32/32
【再会】
やがて也沙が目を覚ますと、目の前には神野と他にもう1人、也沙の顔を覗き込んでいる人物が居る。
神野の隣りに居る男が「目が覚めたか」と言うと、也沙は「パパ!」と言って抱き着いた。也沙が「パパ無事だったの?」と言うと、神野が「良くは解らないけど、Alternativeで集めたデータが事故の時に分散した博士の意識だったんだと思う」と言った。
也沙は鈴々が居ないか辺りを見回したが鈴々の姿は見当たらなかった。也沙は「パパが無事だったのは、鈴々が最後に最高の幸運をくれたんだわ」と言った。
その後、神野は現実世界で、天願博士は仮想空間で研究を続けている。
也沙は大学に行っても母に「也沙、いい加減起きないと遅刻するわよ!」と起こされる毎日を送っている。
いつか本物の万能細胞が実用化される事を夢みて……




