意味
雨の降る日、静かに老人は語りだした。
私はミスターベッケラー。雨の降る音が好きな老いぼれである。
雨音を聞きながら、今回も何か話をしていくとしよう。
唐突なのはいつもの事だが、君に問いをかけてみよう。
生物、はたまた人間が、持つ、
或いは持っている【生きる意味】とは何だろうか。
命を繋ぐための連鎖のことを言うわけではないし、
欲によって物を買ったりするという意味ではない。
誕生した瞬間は曖昧で有っても時が経つにつれ、
自身で意味を想像し、持つものだと…私は思うのだ。
生物とは、生命を宿した瞬間から、生きることが始まっている。
それは、使命でも義務でもない。
生命として在るなら、
当然といっていいほどに与えられた【権利】なのだよ。
但し、様々な例外、事例、を除いての話となる。
その例外や事例は一つに縛ることは出来ず、
他や自身の意思というものが関わってくるものがある。
まあその例外についてはまたいつか話をするとしよう。
さて、これくらいで、紅茶の時間にするとしよう。
次回もまた、話を聞いてくれると私も嬉しい。
それではまた逢える日を楽しみにしているよ。
ミスターベッケラーより。