生物
唐突な前の話の後、どんな話をするのか…
私はミスターベッケラー。紅茶の大好きな老いぼれである。
ミスターベッケラーというのは、本当の名ではない。
本当の名は幾千も前に忘れてしまった。
改めて、前の話で、驚かせしまったことを謝罪しよう。
はてさて、じゃあ、今回は、生物の話をしよう。
君達が想像する生物というのは、なんだろうか。
ライオン、蛙、猿、蟻などと色々思い当たるものはあるだろう。
私、ミスターベッケラーは思うのだ。
大地も水も、鉄も、黄金も道路も、この世界にある全てが、
生きた地球の中に存在する全てが、生物だと感じたのだよ。
一般的常識という人間達の枠組みによれば道路や鉱物など、
生き物とは言えないのかも知れない。
だが、生活を豊かにしてくれている。
と言う考えをさらに巡らせてゆくと、
たとえ無機物であっても、感謝を感じてしまうのだ。
その感謝と言うものを総称し、
敬意を込めて、生物と呼んでいるだけなのだよ。
食物を食べるとき、君達は、頂きます。ご馳走様でした。というだろう?
それがもっと広がったような物だろうと私は考える。
何が言いたいのかと言うと、全てが当たり前ではないと言うことだ。
だから少しでも、人知れず、物や人に感謝することを忘れないで欲しいと私は思う。
おっと、そろそろ紅茶の時間が来てしまったようだ。
それでは、またお会いできる日を楽しみにしているよ。
今日も話を聞いてくれてありがとう。
ミスターベッケラーより。