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生の路
私はミスターベッケラー。物語を綴る老いぼれである。
唐突だが、人生の路というものは、
大きな分岐が多々点在していることをご存知だろうか。
その人生の分岐は進んでいる当人が気付くこともない。
人が人生を謳歌しようとしまいと。
分岐という言葉を聞くと、
ゲームのように思うかも知れない人がいるかもしれないが、
自身が知らないところで様々なチャンスや出会いがあるということはまさに、
人の生というものは自身が主人公のゲームであると言えるのかもしれない。
と私は思うのだよ。
はてさて、硬い話は無しにして。
今の日々に満足しない者にこの言葉を贈ろう。
どんなに辛い事があろうとも、どんなに悲しいことが在ろうとも、
君の人生で得た経験は、鉄よりも、炭素よりも硬く
竹のようなしなやかさを持った強みの有る物となるだろう。
自信が無くとも、
下らない経験だと思おうとも、
諦めていてはいけない。
君は確かにそこにいるのだから。
おっと…紅茶の時間が来てしまったようだ。
それではまたお会いできる日を楽しみにしているよ。
ミスターベッケラーより。